baiksajaの日記

目前の一秒を大切に

 今度は国民をペテンに掛けようとする小池百合子

 僕が最近テレビで一番見たくない物は、何でも知っている振りをするタモリのしたり顔と、小池百合子のおぞましい作り笑いである。いぜん、トランプと小池百合子を公害と扱き下ろしたが、最近はトランプは見慣れてしまって以前ほど嫌悪感を催さない。タモリは出てきたらチャンネルを変えるか消すかすれば良いが、小池百合子は始終ニュースに出て来るから始末が悪い。
 小池百合子ポピュリズムと作り笑いで、インテリを自称する馬鹿な都民を欺いて都知事選を席巻し、続く都議選では都民ファーストと称する、その実態は小池ファーストの地域政党を立ち上げ、小池チルドレンと称する木偶を掻き集めて大量当選させ、都政を牛耳ってしまった。その小池チルドレンたるや、多くが歳も若ければ経験もない、言ってみれば子供の使いみたいな輩ばかりだから小池百合子大政翼賛会としては便利だが、いざ都議会となれば与党のクセに質問もロクにできなければ、新聞記者のインタビューにもまともに対応できず、終には許可なくメディアの取材に応じてはならぬとのお達しが出る始末である。流石にそこまで虚仮にされると造反者も出てくる訳で、多少骨のある、遅まきながらも小池百合子の本質に気付く者がいたのが僅かに救いである。
 都政はと言えば、築地市場豊洲移転に待ったをかけ、散々引き摺り回した挙句に、結局は元の木阿弥、豊洲移転に納まった。僕が最初から言っている様に小池百合子といえども他に選択肢など最初からなかったのである。しかし小池百合子が主役を演ずるたった一幕のために、一旦待ったを掛けられた事業を再開するのと既に出来上がった施設の維持保全の為に、年間数百億円と言う莫大な都税が浪費され、築地跡地に建設予定だったオリンピック道路は着工が遅れた為に結局間に合わず、オリンピック時の都内の交通渋滞がどんなに酷い事になるのやら、百害あって一利なし、小池百合子が一人目立っただけの市場移転の再検討であった。
 それでは小池百合子には他に何かこの一年3ヶ月に目覚ましい成果が在ったかと言えば、皆無である。小池百合子は耳障りの良い標語を作るのには巧みでアジ演説も上手だが、その演説では具体的な方策には全く言及しない。つまり言う事は格好も耳触りも良いが、実は何ら具体策は持たない政治家なのである。行革を進めれば何百億という金が浮くと嘘八百を並べてバラマキ政策を公約し、結局は国民を欺いただけで何も出来ずに税金だけ無駄遣いした民主党政権と同じ路線なのである。
 その小池百合子が今度は都政を放っぱらかして国政に打って出た。公務は次々にキャンセルし、新党設立や衆院選への対応で走り回っている。誰も文句は言わないが、都民の税金で賄われている都庁舎や公用車、電話やコピー、職員、その他諸々が希望の党の活動の為に使われていない筈がない。公(都政と都の諸施設)私(希望の党の活動)が混同されていないとは言わせない。都民にとっては良い面の皮である。
 希望の党は、小池ファーストで出てきた都議選の時と同様、お題目は聞こえが良いが、全く具体的方策がないから実際にやる気がある政策とは思えない、典型的な大衆迎合である。更には現政権の批判である。トランプがオバマ政権を批判するのと全く同じ手法で安倍政権を批判しているが、言っている事はトランプよりも遥かに無責任な抽象的な批判ばかりである。耳触りの良い言葉を並べて有権者の気を引いて、希望の党からの立候補者が沢山当選すればそれで終いなのであろう。その希望の党からの立候補者の過半が元民進党からの移籍組であれば、そもそも希望の党に独自のしっかりした政策などあろうはずもない、俄か仕立ての張り子の党と言える。
 例えば原発反対は結構だが、今や温暖化ガス排出削減では後進国に成り下がった日本の温暖化ガス対策は如何するのか。具体論なくして原発反対なら共産党立憲民主党と同じ、亡国の主張である。再生可能エネルギーにシフトすると言うのは簡単だが、しょせん補助電源にすぎない太陽光発電、日本では地形的に限度があり多くは期待出来ない風力発電、資源が沢山あると言うけれど環境への影響が無視できず且つ何れは十分な熱が確保できなくなる地熱発電、何れも日本では原発に変わり得る主力、且つ恒久的発電手段には成り得ない。では原発をなくして地球の温暖化対策は如何するのか、小池百合子にその回答がある筈がない。
 消費増税凍結、凍結と言う言い回しが小池独特の狡猾な言い方で、築地市場移転と同じく見直すけれど結論は増税と言う伏線が張られている。しかし1000兆円からの債務を抱える、先進国中最悪の日本の財務状態の下、せめてプライマリーバランスだけでも取り敢えずは黒字化しようと言う懸案の国策に待ったを掛けるのは簡単だが、待ったの結果は少しも改善されないその莫大な債務が一層重い負担となって将来を担う若者に押し付けられる事になる。増税凍結は目先は誰でも喜ぶが、僕だって増税がなければそれに越した事はないけれど、その実は途方もなく無責任な債務の先送り政策なのである。
 小池百合子がこれだけ都政で滅茶苦茶で無責任で無駄に都税を浪費して、しかも何の実績も出せていないのに、未だに人気があるのが不思議で仕方がない。劇場型出し物の脚本や演出が飛びぬけて上手なのは認めるが、その人間性の本質、即ちその目指す処は国を良くする事なのか自分が目立つ事なのか、を良く見極めて貴重な一票を活用しないと、あの悪夢の民主党政権の二の舞になる。俄か拵えの希望の党の有象無象が政権などを取ろうものなら、馬鹿で経験も知見もない閣僚が経済も外交も全て滅茶苦茶にするのは陽を見るよりも明らかである。未だ途半ばの経済回復、北朝鮮の核脅威や中国の海洋進出を喫緊の課題とする外交、国家財政の立て直し、既に深刻化している少子高齢化対策、等々難問山積の日本の将来をそんな無能集団に任せられる道理が無い。都民はあの作り笑いと耳触りの良いアジ演説にまんまと欺かれたが、今度は既に前例があるのだからせめて国民は小池百合子に騙されないでいて欲しいものである。