baiksajaの日記

目前の一秒を大切に

弘中惇一郎~恥の上塗りは日本の恥

 正月早々カルロス・ゴーンの海外逃亡のニュースで喧しい。元々カルロス・ゴーンの日産再生の遣り口はヤクザ紛いであり、下請けに対するエゲツなさを目の当たりにしていたので、彼がロクな人間ではない事は十分承知していた。それですっかり日産が嫌いになり、人生最初にローレル・クーペを購入して以来30年、日産一筋だったのも一夜で返上して、スカイラインを売却してホンダに乗り換えた程である。そんなだから、育ちの悪い彼が日産やルノーを利用して私腹を肥やしたと聞いても別に聊かの驚きもなかった。むしろ、やっと馬脚を顕したといった程度の感慨であった。

 それでも、そのカルロス・ゴーンレバノンにいると公表した時には流石に驚いた。しかし冷静に考えれば、資金力があれば全く無理な事でもないし、そこに元グリーンベレーが関わっていると聞けば然もありなんと思えてくる。

 僕はスハルト独裁政権が崩壊した時期にインドネシアにいて、元CIAやMI6、グリーンベレーやシールズといった目の据わった不気味な男たちが暗躍するのを目の当たりにしているので、金に糸目を付けずに彼らを使えば殆ど何でも出来る事を実感している。間違いなく人を殺したことのある、無機質な眼をした大柄な連中である。僕の秘書は、眼が合っただけで鳥肌が立ったと言っていた。

 そんな一連のマンガの様な推移のなかで何とも不細工で解せないのが、カルロス・ゴーン弁護団弘中惇一郎を筆頭とする弁護士達の言動である。無罪の請負人とか粋がって弁護を引き受けた弘中惇一郎カルロス・ゴーンに同調して無罪を主張するまでは良かったが、まんまと嵌められて預かっていたパスポートは渡してしまい、私立探偵の監視は提訴して止めさせてしまい、その結果が国外逃亡とレバノンへの正規入国である。それだけなら相手が見るも下品なカルロス・ゴーンだけに多少の情状酌量の余地があったかもしれないが、先ず弁護団の一員が「国外逃亡は一部理解できる部分がある」などとおよそ法治国家の弁護士とは思えない発言をしたのには開いた口が塞がらなかった。そしてあろう事か、弘中は東京地検に対してカルロス・ゴーンが使用していた弁護士事務所のパソコンの供出を拒んだと言う。カルロス・ゴーンの国外逃亡は紛れもない出入国管理法違反であり、歴とした犯罪である。理屈はともあれ、国辱的な犯罪の捜査協力を拒否したのである。

 弘中はもと東京地検特捜部の部長であったと聞く。そんな人間でも弁護士になると傍からは左翼弁護士と区別のつかない蒙昧な人間になってしまうのであろうか。日本の司法が海外に対しても何ら恥じない制度である事を示すために、ゴーン弁護団には、騙された事は騙されたと素直に受け入れ、これからは矜持を正して日本の国益のために正義に乗っ取った行動をして欲しいと切望する。