baiksajaの日記

目前の一秒を大切に

 忘年会シーズンに突入

 今年もまた忘年会のシーズンが始まった。僕は今日がその初日である。これから年末まで、2日ちょっとに一度のペースである。それでも年齢と共に参加する会を厳選しているから、今年は去年よりは少し減っている。初っ端の今日はたまたま僕が幹事の番であった。
 今日は年寄りの集まりなので豆富三昧の店に行った。豆腐と書くのが普通だが、この店は何代か前の店主が豆富と書き変えたそうである。理由は勿論、腐った物を食べると言うのは縁起でもない、と言う事である。胡麻豆富、餡かけ豆富湯葉、豆乳、それこそ豆富尽くしで、初めは少し物足りない気もするのだが食べ進むうちにこれが大したものである事が分かって来て、食べ終わってみればすっかりお腹も膨れている。お酒でやるのが美味しいのだが、今日は焼酎派が多くて焼酎になった。皆赤い顔をしてワイワイやっている。
 典型的な下町のお店で、玄関を開けると広々とした土間が広がっていて、下足番の年配の人が迎えてくれる。靴を脱いで上がれば廊下には赤い毛氈が敷き詰めてあり、個室もあるのだけれども、今日は畳敷きの大広間に入った。東京の下町の旧い食べ物屋、泥鰌や鰻を食べさせる処には、こういう造りの店が未だ残っている。まるで黒塀の料亭に入った様な趣なのである。但し閉店は早い。8時を過ぎたら、もう殆どお客はいなくなってしまう。しかし、それも年寄りの集まりには却って都合が良い。酔っ払って訳の分からなくなる老人を追い立てる絶好の口実になるからである。
 今日は少し変わった趣向を全員が喜んでくれて、羽目を外すほどの酔っ払いも出来ずに盛会で終わった。これから当分は、食べ過ぎと、予定の無い日の節制に努めなければならないと気を引き締めている。