baiksajaの日記

目前の一秒を大切に

 ワールドカップ

 昨日の新聞を賑わした一昨晩の対カメルーン戦、冷静にいる心算がやっぱり手に汗してテレビに釘付けになってしまった。実は事前の強化試合での連敗を目の当たりにして、正直今回のワールドカップも見込み無しだと思って期待しないようにしていた。そう思いながらも、結局はテレビを点けた。はやぶさ帰還のブログを書きながらキックオフを聞いたのだが、五分もしないうちにブログどころではなくなった。
 本田は自分でも言っているようにラッキーボーイのようである。松井が絶妙のフェイントで右サイドから相手ディフェンスを一人かわして蹴り込んだ左足からのクロスが、大久保と相手のディフェンス二人の頭上を越えてゴールポストの左にまで飛ぶと、これまた絶妙のポジショニングで待っていた本田が得意の左足でトラップ、落ちたボールが幸運にも本田の右膝に当たってまた左足の前に落ちた。右膝にボールが当たったのはやはり幸運としか見えなかった。しかしそのボールを、飛び込んでくるGKとタックルしてくるディフェンスを数分の一秒かわして落ち着いてゴールに蹴り込んだ。日頃大口を叩く本田だが、その落ち着いた球捌きは大口を否応なしに受け容れさせるだけの説得力のあるシュートであった。得点力のない日本が先制点を取った意義は大きく、この先制点のお陰で最後まで試合の主導権を握れたと思う。逆にカメルーンに先制点を取られていたら、得点力の弱い日本は浮足立ってしまって、とてもあんな落ち着いたプレーは続けられなかったであろう。
 最後はカメルーンの強引なパワープレーで随分冷や冷やさせられた。ドイツ大会の時の対豪州戦を彷彿とさせる、胆を冷やされる場面が一度ならずあった。川島も頑張ったが、やはりここでも運にも恵まれていたと思う。ゴールポストを叩いた敵のゴールは、紙一重で得点されていても可笑しくないシュートであった。
 次戦はオランダ。これは強敵、負けて当たり前の相手である。しかし、こういうリーグ戦では何が起きても不思議ではない。フィジカルでは全く勝ち目はないので、カメルーン戦の時のようにフィジカルのハンディをカバーする組織力とパス回しと頭脳プレーと日本人魂で戦うしかない。カメルーンに勝てた事で予選リーグ突破の可能性が出て来た。ここまで来たら是非オランダとは引き分けて、デンマークに勝って決勝リーグに進出して欲しいものである。デンマークカメルーンとは最悪引き分けても日本に勝って決勝リーグに進出する腹積もりのようである。日本チームには運動量の落ちる最後の10分間を何としても根性で克服して、後二試合死に物狂いの良いゲームを展開して欲しいものである。
 普段J-リーグには殆ど興味の無い僕だが、やはりワールドカップだと手に汗して日本を応援してしまう。これも日本人のDNAの為せる技であろう。本田ではないが、どうして岡田監督の目標はトップ4なのだろう、優勝を狙って良いと思う。その位で初めて決勝リーグに残れる可能性が生まれると思う。