baiksajaの日記

目前の一秒を大切に

 自動販売機の規制

 都議会の民主党が、夏の節電に向けて自動販売機の規制条例を提案するというニュースが流れた。これは先日、石原慎太郎都知事選に勝った時に語っていたアイディアのパクリである。都議会の多数党が先日の補欠選挙で、従来の民主党から自公に切り替わったので、少数政党になった民主党があわてて都知事に媚を売り始めたものか。
 自動販売機の設置台数は世界の先進国に比しても日本が圧倒的に多い。日本の治安が如何に良いか、という証である。外国人は異口同音に、自分の国では自動販売機は必ず泥棒に遭うから、日本みたいに自動販売機を多数設置する事はあり得ないと言う。実際、公衆電話でも外国に行けば壊されている物が多い。現金を使う物は、壊されて現金が盗まれてしまう。増してや日本の自動販売機の様に、夜間には人通りも少ない住宅街の路傍に設置する事などは到底考えられないであろう。
 しかし、例えば飲み物の自動販売機は冷蔵庫とヒーターが内蔵されている。しかも直接外気に曝されているケースが大部分だから、その電気使用量は馬鹿にならない事は誰にでも想像が付く。相当な電気の無駄遣いである。自宅に冷蔵庫のない家は殆どあるまいし、コンビニも到る処にある昨今、特に住宅街の自動販売機はなくても良いと思う。そこまで無精にならずとも、日頃必要なものはある程度のストックを持って自宅の冷蔵庫に保管しておけば良い。
 自動販売機を規制するなら、僕はついでに近郊電車の車内での飲み食いも規制して欲しい。乗車賃を払う6才以上を対象とするのが良い。良い歳をした若者が、郊外電車の車内で飲み食いする姿は醜悪で見るに堪えない。長くても僅か数十分の乗車時間が我慢出来ぬ歳ではない。ましてや飲み物は、急停車でもあれば周囲の人にも迷惑を掛ける。新幹線や長距離列車ならいざ知らず、郊外電車々内での飲み食いは絶対に規制すべきである。本来なら家庭の躾けの問題なのだが、いまや躾けられていない若者が増殖し過ぎて筋論では対処し切れなくなっているから、規制するしかない。
 自動販売機にも組合があるようだが、組合員がどういう構成なのか想像がつかない。自動販売機のメーカーは大手家電メーカーだから規制されてもそれ程の打撃ではあるまい。飲料メーカーにとっては、消費の総量が大きく減るとは思えず打撃にはなるまい。小売業者も自前で自販機を所有することは稀で、自販機業者に口銭ベースで置かせているケースが大半だろうから多少の売上減にはなっても致命傷になる程の事はあるまい。こうして見ると、石原慎太郎は中々目の付け処が良い。高速のサービスエリアなど、自販機が無いと不便な処もあるから上手に規制の線引きをして、早速実行したら良いと思う。それも節電対策向けの暫定規制ではなく、恒久的にやったら良い。
 ついでに是非、郊外電車々内での飲み食いも規制して欲しい。公衆の面前での破廉恥な飲み食いは、日本古来の「恥」の文化の崩壊なのである。