baiksajaの日記

目前の一秒を大切に

 低レベルの国会予算委

 今日は午後ずっと家にいたので、またテレビの国会生中継が点けっ放しになっていた。真面目に観ていた訳ではないが、何だか随分とレベルの低い質問が多かった。ちゃんと観ていた訳ではないから少し偏っているかも知れないが、本質的な質疑ではなく何とか失言を引き出そうと陥穽を穿つような質問ばかりなのである。TPP関連で、オバマと安倍の遣り取りの英文を公表しろという野党議員の要求があった。外務省は、通訳を介してちゃんと伝えている、正式な英文の文書は残していない、と回答しているのに対しての要求であった。首脳会談は事前に会話の内容が詳細に決まっている訳ではなく、且つ録音は不通は相手に対して失礼であるから、この外務省の答弁は妥当だと思う。多分この要求は拒絶されてお終いになるのであろうが、仮に英文が出てきたら一体如何する心算なのであろうか。安倍の本意が伝わっていないと、オバマに確認しなければ分からない様な質問でまた時間を無駄にする心算なのであろうか。或いはこの通訳は下手だから、二度と使うなとでも言うのだろうか。
 中には、予算委員会の質問に立って安倍総理に露骨によいしょして、自分は総裁選では貴男を押しましたよと今更ながらに売り込んでいる自民党議員もいた。予算委員会ででも言わないと安倍には無視されているへっぽこ議員なのかも知れないが、これなどはそれを聞いただけでもう次を聞く気になれなかった。これは与党議員の例だが、一般に野党の質問は本当にレベルが低い。同じ事を手を変え品を変えてしつこく追及するのだが、追及の矛先は相手の失点狙いであって自分に確固たる疑問がある訳ではないのが見え見えである。自分にあるのは、詳細は分からないけれどもとにかくTPP反対、とか、中国は怪しからん、といったレベルで質問に立っているとしか思えない。もっとも答弁する方も失言しないようにのらりくらりと禅問答みたいな答弁をするし、核心に触れたくないから質問に対する答弁にならない事を繰り返したりもする。どちらもどちらの質疑応答とも言える。
 イタリアの総選挙は誰もが驚く、信じがたい程あり得ない結果であったが、日本の代議士もとても選良とは思えない質の悪い人間が多いと改めて感じた今日の参院予算委であった。折角の国会で、高給取りの議員が揃っているのだからもう少し実のある質疑応答をして欲しい物である。例えば日本の農業を如何近代化して行くのか、とか当面の農家に対する支援はどうするのか、といった質疑応答があって当然だと思う。それが無理ならば、石原慎太郎の様に質問などは何処へやら、一般国民には知り様のない裏話を一人でブチ上げてくれる方が未だ聞いていて為になる。もっとも実のある質問が出来ないぐらいだから、裏話も余り知り様がないかも知れない。