baiksajaの日記

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 トーフィック・キマス〜メガワティ前インドネシア大統領夫君〜逝く

 メガワティ前インドネシア大統領の夫君が、シンガポールで今日亡くなったと言うニュースを聞いた。トーフィック・キマスと言う、ガソリン・スタンドなどを手広く経営していた人物である。メガワティが第五代大統領になり、陰に日向に大統領の力を使って金儲けに励んだ人でもある。
 そもそも買い物と食べる事と男遊びに情熱を傾けるメガワティが大統領になれたのも、偏にこの夫君のお蔭である。未だに国民の間では圧倒的に人気の高い初代大統領、建国の父、スカルノの長女と言うブランドと、夫君の狡猾な頭脳で大統領の座を射止めたメガワティである。在任中には大統領の陰で、夫君は大いに仕事を伸ばし、娘はソ連から購入したスホイ戦闘機の購入に絡み3千万ドルからのキックバックを手にしたと言われている。
 そのトーフィック氏とは、メガワティが副大統領、大統領の時に僕も何度か面談しているが、当時から太り過ぎで、普通に喋っていても息がハァーハァーし、腹が邪魔をして椅子に深く座れないので何時もソファの端に、今にもずり落ちそうな格好で座る人であった。重篤な糖尿病と言われていて、当時既に心臓のバイパス手術をしていたり、その後も何度か循環器系の病気で危篤に陥っている人だった。
 来年の大統領選挙に出馬すると言われているメガワティであるが、もっとも頼りとする参謀であった夫君が亡くなると、流石に立候補を断念する可能性もある。メガワティは闘争民主党と言う野党の党首でもあるが、そろそろ党首も弟か子供に、或いは全くスカルノとは縁のない人物に代替わりする時期かも知れない。とは言えスカルノ人気で保っている部分も大きい闘争民主党、弟は元々余り政治に興味がないようなので、メガワティにやる気がなくなると闘争民主党もそろそろ凋落するのかも知れない。