baiksajaの日記

目前の一秒を大切に

 公共の場でのエチケット

 仕事で出張することになり羽田に向かった。家から羽田まで、電車を二回乗り継いで一時間ちょっとの距離である。電車に乗っている時間は夫々15分から20分、後は家から駅までと乗り換えの時間である。

 東京は、10年前に比べると少し悪くなったという印象は拭えないが、それでも街は大変きれいである。道路や駅、乗り継ぎのビルの構内などのキレイさは恐らく世界一であろう。ゴミが全くと言ってよいほど落ちていない。電車のホームも何時もキレイに掃除が行き届いている。外国人が、日本はキレイだと驚く所以である。

 それほど公衆道徳が行き届いている日本で、どうして走っている電車の中で飲んだり食べたりを平気でする大人がいるのであろう。僕が子供の頃は外での立ち飲み、立ち食いはお行儀が悪いと厳しく躾けられたものである。そんな僕でも今はコンビニなども増えて、バイクでツーリングに出たときなどはごく普通にコンビニの前で立ち飲み、立ち食いをする。世の中が変わっている事は認識しているつもりである。

 しかし、動く近距離電車の中で、それも僅か20分の時間も我慢できずに大の大人がお茶やジュースを飲んだり、サンドイッチやメロンパンを頬張るのはどうしても理解できない。ご当人達は恥ずかしさなど唐の昔に忘れてしまったのであろうが、大人としてみっともない事この上ない。特に飲み物は、電車が急停車などした時に周りの人に掛けてしまうリスクを全く考えないのであろうか?今日も家から羽田に行く僅かな時間に、二人もそんな人が直ぐ傍にいた。出張に着てゆく上着にジュースでも掛けられたらその後面談する人にどんな印象を与えてしまうかと思うと心配で、目が離せない。

 混んだ電車でボールペンやサインペンを使う人にも同じ恐怖を感じる。以前、混んだ朝の山の手線に勤め人とおぼしきスーツを着込んだ若い女性が、蓋も着いていない紙コップのコーヒーを手に他人を押しのけて乗りこんで来た時には余りの驚きに開いた口がふさがらなかったが、流石にそれ程の猛者にはその後は未だ一度もお目に掛っていないのがせめてもの救いである。

 折角街がキレイな日本、もう少し周囲の人にも気を遣うエチケットが拡がってくれたらと念じずにはいられない。