baiksajaの日記

目前の一秒を大切に

 げに恐ろしきはコンピューターの故障

 昨日の朝、仕事で使っているパソコンが突然立ち上がらなくなった。メーカーのサポートセンターに問い合わせをして、色々やってみると時々復旧する。ところが原因がさっぱり分らない。問題がハードなのかソフトなのか、或いは同じハードでも本体なのか、或いは付属のACアダプターやマウスなのか、バッテリーパックもあれば外付けのプリンターもある。これらの組み合わせを全て検証するのは並大抵ではない。一時は諦めて修理センターに持ち込もうとまで考えた。しかし修理センターに持ち込んでも、結局は工場まで送って工場で診断をすると言う。相当の日数を覚悟しなければならない。
 もう1台出張用に最近買ったパソコンがあるのだが、こちらはWindows7が入っていて、普段使わないこともあって未だもう一つ馴染んでいないし、サイズも一回り小さいので日常の仕事には少し使い勝手が悪い。思いあぐねていたら三度目に相談したサポートセンターの人が「症状を聞いているとパソコン本体のハードの問題ではなさそうだ、多分ソフトに問題が発生しているのだろう。それなら初期化をすれば直せる。ただしデーターはすべて消えます」とのご宣託。何とか立ち上がっているところだったので、余り後先の事も考えずにパソコンの初期化をする事に決めてしまった。幸い、こんな事もあろうかと1テラの外付けHDを買ってあった。
 既に比較的最近バックアップを取ってあったのだが、念のためもう一度バックアップをHDに落してから、パソコンを初期化した。朝から色々試したりサポートセンターに電話で相談したりしていたので、もう夕方になっていた。初期化自体は僕にもそれ程難しいこともなく、一時間程で無事終了した。そこで先ず何はともあれ無線ランに接続しようとしたが、どういう訳か上手く行かない。無線ランに繋がらなければインターネットに接続できないので、それこそウィンドウズオフィスもインストールできない。プロダクトキーの入力はインターネットで接続していないと入れられない。もう無線ルーターのサポート時間は過ぎてしまっている。仕方がないので昨夜はここまでで諦めた。ドキュメントの引っ越しもワードやエクセルなどの日頃常用しているソフトがないと面倒だろうと考えてのことである。本当に面倒かどうかは未だに知らない。この時までに問題の原因はプリンターにあった事が素人ながらほぼ特定できた。恐ろしいもので、プリンターの故障でパソコンのソフトにまで疵が入ってしまったようだ。
 今朝から作業を再開、無線ルーターはちょっとした追加入力で無事接続。そこでワードやエクセルのソフトを落とし、次にメールのセットアップ。これは今まで自分でやった事がなく、マニュアルもないしメルアドも複数持っているのでプロバイダーに遠隔操作でやって貰った。電話が繋がるまでに時間が掛かるし、またインターネットを立ち上げて遠隔操作のソフトをダウンロードしたり、更にセットアップに伴い色々な条件設定も必要で、これにも相当の時間を要した。
 次にバックアップファイルを落とそうとしたが、どうにもやり方が分らない。仕方がないので又外付けHDのメーカーに電話を入れてやり方を尋ねたら、そもそも僕のやり方ではバックアップファイルができていないと言う。元々ペラペラの紙1枚の接続の仕方の説明書しかついていなかったが、CDが1枚付属していたのでそれをインストールして、HDをつなげば少しおかしくはあったが一応バックアップをしますか、とか次のバックアップまで何日開けますか、とか訊いてきて、スタートすれば20分位ファイルを移していたし、最後には完了のポップアップも出て来たのでまさかとは思ったが、別のメーカーのソフトを使わないと自社のHDだけではバックアップファイルは作れない、と言われ愕然とした。ペラペラのマニュアルの何処にも、ただの一言もそんな説明はない。この件は未だに合点がいかないのだが、夜になって多少ファイルがバックアップされていた事は確認できた。何れにしてもサポートセンターの係員の対応は、時間ばかり掛かった揚句に不親切極まりなかった。
 バックアップファイルが出来ていないのは大誤算であったが、もう後の祭りである。幸いにも出張用パソコンにはある程度引っ越しパックで移してあったので、そこから取り戻す事にきめ、引っ越しソフトを使ってみた。ところがまた上手く行かない。パソコンメーカーに問い合わせをして、電話で言われた通りにやってみても上手く行かないので最後は遠隔操作でやって貰った。幸い二つとも同じメーカーのパソコンだったのだ。ところが、センターのプロでも上手く行かない。どうやら原因はOSがヴィスタWindows7である事に原因しているようだ。ヴィスタからWindows7へは簡単に引っ越し出来たのだが、その逆は簡単ではないようだ。結局センターの係もお手上げで、引っ越しソフトは諦めファイルを一つ一つフラッシュメモリー経由で移す事にしたのだが、それでも一部のデータが上手くコピー出来ない。一度マイクロソフトに訊いてみようと思うが、マイクロソフトは競合が少ないので殿様商売で、サポートセンターの営業時間が短い。結局今日もまた中途半端なままで一夜を越す事になってしまった。
 出来る事は今日中にやってしまおうと、取りあえずプリンターメーカーの修理受付センターに電話を入れて簡単に症状を説明し、修理の依頼をしたのだが受付の女性に中々こちらの言う事を分かって貰えず悪戦苦闘した。幾ら症状を説明しどういう対処をしたか説明しても、もう一度自分のやり方でやって欲しいの一点張りで、それをしたらパソコンが動かなくなったのだ、同じことをしたらまたパソコンが動かなくなる、とかプリンターのドライバーがインストールできなくなったから未だドライバーが入っていない、だからプリンターとパソコンは接続出来ない、と何度説明しても分かってもらえなかった。
 途中でその女性がしきりに「誤操作」と繰り返すので、誤操作の可能性はないと言い合いになったが、相手は「ご操作」と言っていたのだった。前後がちゃんとした敬語になっていないので、誰が聞いても誤操作としか取れないのだが、そんな無駄なやりとりもあって結局相手に症状を納得して貰って修理を受け付けて貰うまでに1時間半も掛かってしまった。しかも預ければ即費用が発生する有料修理である。相手にしてみれば一旦引き取ってしまうと可也の額の金額が直ぐに発生するので、故障である事を確認したかったのであろうが、とにかく話が通じなかった。蛇足だが、件の女性は僕のパソコンにも凄く丁寧な敬語を使っていた。僕のパソコンは「お客様がゴソウサをしてもお立ち上がりにならない」のだそうだ。
 僕はパソコンは決して得意ではないので、恐らくは普通の人の何倍も時間が掛かるのだが、それにしてももう2日潰してしまったのに未だに復旧作業が終わらない。最近屡システムエラーで電車が半日止まったりするが、コンピューターは酷く便利な反面、一度トラブルとどうにもならない程煩雑且つ作業が広範囲に亘り、復旧に時間が掛かる事を骨身に沁みて実感しているところである。
 同時に、今日対応してくれた人は間違いなく全員日本人なので公平な比較だと思うが、係の対応の極端な相違にその会社の社風、伝統、それに基づく社員教育の差が如実に出ていると思った。