baiksajaの日記

目前の一秒を大切に

 ジャカルタ観光 (2) 〜 コタ

 ジャカルタには観光地がないという事は前にも書いた。オランダ統治時代に、時のスルタンが支配する候国が反旗を翻したものの返り討ちに逢って大虐殺をされたりと、歴史的な場所はある筈なのだがとにかく保存が悪いし石碑の一つもない。彼の地で絶命したオランダ人の名前がやたらに沢山彫ってある場所もあったが、そのオランダ人が何だったのかが分からない。と言いつつも、海に近いコタと呼ばれる、ジャカルタ北部一帯には未だにオランダ時代の薫が残っている。オランダ時代の、陰惨な臭いのする地下牢なども未だ残っているのだが写真が見付からない。


 そしてゴッホの絵から抜け出したような跳ね橋が残っていた。この跳ね橋は当時は19世紀そのものの雰囲気であったのだが、残念ながら今は改修されて当時の面影が無くなってしまった。


 鉄道のターミナル、コタ駅の駅舎も歴史を感じさせる建物である。

 
 インドネシア人がオランダに謀反を起こした時に、この運河はオランダ人に虐殺されたインドネシア人の血で真っ赤になったと言われているが、今は交通渋滞の目抜き通りの中央をひっそりと流れている。以前は未だ婦人が洗濯している風景や子供が用足しをしているのが見られたが、流石に今はもうその風景も見られない。


 また、昔の大砲も記念物として残されている。妙な指の形をしているが、これはオランダ時代の幸運の印だそうだ。ポーズをしている男は見ず知らずの男が勝手に写りに入ってきたもの。バタビア港を守る砦も残骸が残っているが、恐らくそんな砦に設置されたいた大砲であろう。

 と、目を凝らせば素敵な景色は未だ未だあると思うのだが、残念ながらまだ遺産を活かし切れていないようだ。