baiksajaの日記

目前の一秒を大切に

末期的な横綱朝青龍の暴行事件

 朝青竜初場所中に知人に暴行事件を起こしたというのは新聞で知っていた。前日に豪風に早々と土を付けられた翌日の、連敗を免れた6日目の翌早朝の出来事である。でも昨夜のジャカルタからの夜行便で読んだ週刊誌によれば、事実はそんな生易しい物ではなさそうである。と気に病んでいたら今朝の全国紙にも若干それに符合する記事が出ていた。
 先ず知人と言うのが真っ赤な嘘で、暴行事件を隠蔽しようとして知人が被害者の振りをしたのだが、実際の被害者が事件の翌日に警察に診断書を持って相談に行ってしまったので嘘が厭が応にも表沙汰になってしまった。本当の処は、六本木のクラブでウィスキーを何本も(週刊誌に依れば10本程度)ラッパ飲みして泥酔した挙句に、部屋まで送る為に同乗したクラブのマネジャーに暴行を加え、更には殺して川に叩きこむと凄んで車を川に向かわせたそうだ。暴行された挙句に、本当に殺されると言う恐怖を感じた30代のクラブのマネージャーが偶々交通事故の処理をしていた警官を見て車から飛び降りて「殺される」と助けを求めたそうだ。ところが未だ収まらないベロベロの朝青竜も車から降りて来たので応援に来た警官も一緒になり、10人位の警官で押し包んで、更に後続の車で追いかけて来た2〜3人の付け人が必死に押し留めたそうだ。付け人がいなければ公務執行妨害で現行犯逮捕されていたかも知れない。相手が超有名人なので流石に警察もその夜は穏便に納めたらしい。被害者の殴られたマネジャーは鼻骨骨折他の複数の怪我で全治一ヶ月の重傷を負ったそうだ。これだけの事実が明るみに出てしまったからには、相撲協会高砂親方に改めて真相を調べて報告するように命じた由だが、この期に及んでも未だ報告などと言っている協会はなんだか生ぬるい。
 格闘技のチャンピオンを張る男が、一般人に暴力を振るうなどという事は絶対にあってはならない。ましてや国技の相撲の横綱である。そして姑息な隠蔽工作までしている。元々横綱の品格は無いと僕は言い続けてきた朝青龍だが、ここまで悪質な不祥事を起こしてしまったら、もう辞めて貰うしかないと思う。高砂親方も、場所中に早朝まで飲んで泥酔して帰って来る横綱に何も言えないのだから同罪である。元々朝青竜の不祥事の原因は親方の躾けが悪いからというのは大方の意見である。事ここに到れば、弟子を暴行で死なせてしまった前時津風親方同様、協会は横綱と親方を解雇しなければ示しが付かなくなっている。
 相撲協会にして見れば、色々物議は醸しても人気のある横綱朝青龍を解雇すれば興行的には大マイナスであろうし、ファンにしてみても二人の横綱が終盤まで優勝争いをする展開がなくなれば興味は半減する。しかし、興行的に如何にマイナスであろうと、最早朝青龍の乱交を看過してはならない。相撲の伝統を守り、相撲の品格、特に横綱の品位を守るためには協会には毅然とした態度を押し通して欲しいと願う。
 今般10年の任期を終えた内館牧子横審委員が最後まで朝青竜横綱として認めない、と言っていたのは正に僕の気持を代弁して呉れていたもので、こういう骨のある委員が退任して益々心許なさが募る。協会、力士一丸となって日本古来の相撲の品格を是非々々守ってほしいものである。