baiksajaの日記

目前の一秒を大切に

 今日は中途半端な結着2件

 立春と言いながら今冬一番寒かった今日、何とも歯切れの悪い中途半端な決着が2件あった。小沢一郎と朝青竜である。もっと明快な決着を期待していたのだが、極めて残念な結果であった。特に朝青竜の事件は日本独特の有耶無耶にする解決である。そして結局は真実は永遠に闇に葬られてしまう。
 小沢一郎は証拠不十分であったのだろう。元々検察上層部にはこの権力者にこれ以上手を突っ込みたくないという思惑があったと一部の報道機関が伝えている。それに対して東京地検特捜部が意地に賭けて手をつけた。現場の捜査官と上級官僚の権力に対する阿りの対立があった事は、事実は知る由もないが想像に難くはない。
 しかし腹が納まらないのは小沢不起訴が聞こえたとたんに我が世の春とばかりに小沢が無実だったと提灯をもつ輿石幹事長代理などの有頂天の記者会見である。疑わしきは罰せずの原則で証拠不十分で不起訴に決めたのだろうが、だからと言ってシロになった訳ではない。何度も書いたので繰り返す気はないが、限りなくクロにちかい傍証が沢山あり、秘書が三人とも起訴されているにも拘わらず本人はシラを切り通して辛うじて立件を免れただけなのではあるまいか。所謂トカゲの尻尾切りである。しかも首相や民主党議員等の検察干渉の発言の援護射撃を受けての検察の結論である。有権者は冷静に情勢を判断しなければならないと思う。
 ただこれ以上国会で証人喚問をしようが何をしようが、してやったりの小沢一郎が本当の事を言う筈がない。秘書の犯罪は政治家の責任と追及するのは良いし、実際張本人は知らぬ存ぜぬでトカゲの尻尾切りが罷り通るのは腹立たしいが、現実には小沢にその気がなければ時間の浪費になる。野党は適当な時期に本件追求は切り上げて、もっと大事な国政についての議論を深めて欲しい。小沢一郎には地獄で閻魔大王かシャイタンの裁きを受けて貰うしかない。釈然としないのは野党も僕も一緒だが、東京地検特捜部が負けたのだからもう仕方があるまい。
 それと朝青竜である。相撲協会は結局真相を全く説明する事無く本人の引退で誤魔化してしまった。これではファンは白けてしまう。被害者の男性にも問題があったのかどうかは知らないが、格闘技のプロが素人に手を上げるなど言語道断である。白鳳が「相撲取りの手は刀と同じだと教えられた」と言ったそうだが、その通りで格闘家の体は正に凶器だと思う。どんな事情があったにせよ相手がどんな人だったにせよ、角界横綱は絶対に手を上げてはいけなかったのに泥酔してやってしまった。引退したら良いという話ではなかろう。国技の看板を背負っていた男の醜聞に対して相撲協会は余りにも甘い。せめて真相を公表して処罰して欲しかった。更には親方の高砂が不問というのも何とも戴けない。この二人は以前から救い様のない問題児であったのだから、この際同罪で解雇してしまうべきであった。三重の海は北の湖よりは少しはましかと思ったが所詮は古い体質の相撲協会が未だ健在のようで残念であると同時に興ざめであった。