baiksajaの日記

目前の一秒を大切に

 中学時代の仲間達

 今日は中学時代の仲間の集まりがあった。小雪の降る中を、11名の男女が貸切の鮨屋の座敷に集まった。気の早い奴が一人さっさと欠けてしまって今は全部集まっても16人の仲間なのだが、1961年に卒業しているのだからかれこれ50年の付き合いである。といっても50年間ずっと固まっていた訳ではない。猛烈サラリーマン時代を担った僕等の年代は仕事や子育てで集まるどころではない時期も長かった。それが、今は米国在住の女性が中心となりなんとなくこの十数年、また結束している。普通の公立中学だったので、未だにこれだけの人数の付き合いがあるというのは東京では結構珍しいのではないかと思う。
 16人の中、米国住まいを除けば普段集まれるのは15人。今日は飼い猫が重病だとか結膜炎(自分の)が治らないだとかで4名が来なかったが中々の出席率である。16名の中3名は癌を患った経験者、中1名の男は未だに転移した癌を抱えて闘病している。この男も一昨年にはもう見納めかと思うぐらいやつれた時期もあったのだが、今はもう傍目にはピンピンしていて酒も煙草も好き放題である。
 明日法要があるとかで今日は来られなかったが、れっきとした坊主もいる。数年前に奥さんを亡くしたのがきっかけで、それから発奮して出家して昨年京都で得度した。僕等から見ればなんだかピンと来ない生臭坊主なのだがお経を上げればやはり一人前らしい。僕は仕事で行けなかったのだが、前出の気の早い仲間の墓参りで昨秋読経を披露したそうだ。この坊主を含め死に別れが3人、生き別れが3人、純粋の独身が1人と7人が気楽な独り者である。昨年早々とバンクーバーとウィスラーを下見してきた連中もいる。
 中学時代に密かに好きだった相手がいたり、勿論今ではもう笑い話なのだが、そんな他愛のない話で盛り上がり尽きる事を知らない。アメリカから電話が入り一頻り国際電話でまた盛り上がる。決して派手なつきあいではないが、時々花見だとか何だとかにかこつけては集まる。十数人の熟年男女が揃って一泊旅行をする時もある。もうお互いに見栄も競争もない、他愛のない話をしては笑い転げる気の置けない仲間たち。かけがえのない仲間である。