baiksajaの日記

目前の一秒を大切に

 民主党の恐怖政治

 民主党の生方副幹事長が小沢一郎批判が理由で解任された。折から北朝鮮で先般のデノミの失敗の責任を取らされた、朝鮮労働党計画財政部長朴南基という幹部が銃殺されたというニュースが流れた。民衆のデノミに対する不満が金正日総書記にまで及ぶのを恐れたものである。北朝鮮の名称は「朝鮮民主主義人民共和国」であると彼等は主張している。勿論日本は、単なるテロリストと変わらない集団を国とは認めていないが、民主主義という呼称が日本の民主党の呼称と重なって何とも空々しい。国民の6割以上が小沢一郎は幹事長を辞任すべきだと思っている処へ、その反小沢の世論を煽るような発言をした生方が切られたものだ。日本だから流石に命までは取らなかったけれど、民主党のやっている事は北朝鮮と同質である。
 今回の生方幸夫解任は、まさか空気を読むに敏で、6割以上の国民の思いを無視して幹事長に居座り続ける強心臓の小沢一郎が、自ら断を下したとは僕には思えない。恐らくは小沢に阿る取り巻きが、小沢の点を取ろうと浅薄な考えでやったものであろう。こんな民主党のイメージを悪くする事を小沢自らがやるとは、僕には俄かには信じ難い。しかし周囲がそこまで小沢を慮り阿るほど民主党全体主義的な恐怖政党になっているという事である。そして不遜にも天皇をも恣意で操るほど小沢は権力に有頂天になってしまった。僕が小沢一郎をして「平成のラスプーチン」と新たに命名した所以である。「平成の脱税王」と「平成のラスプーチン」のコンビはゴロも良いし、中々の傑作だと自画自賛している。
 米国務省の対日政策総括キャンベル次官補が、予定されていた訪日を突然キャンセルした。直接の理由は訪日前に訪問予定であったタイが、タクシン派の反政府デモで危険となり訪問を取り止めた為である。しかし、東南アジアまで来ていた国務次官補が直前に訪問をキャンセルして日本を素通りするというのは異例中の異例ではなかろうか。これ程相手国に対して失礼な事は無い。民主党普天間基地移設問題や東アジア共同体構想が、如何にアメリカの感情を傷つけ日米関係に重大な亀裂を入れてしまったかという事への警鐘である。鈍感な鳩山由紀夫が何処まで理解しているか甚だ疑問だが、日米関係は前代未聞の危機に瀕しているとの自覚を持って貰いたい。
 普天間問題は余程の力仕事をこなさないと5月中の決着は到底覚束なく、優柔不断な鳩山由紀夫にそこまでの腕力があるか不安である。しかし、今度ばかりは政治生命を賭して纏めて貰わないと、日米関係の将来に取り返しのつかない溝を作ってしまう。理想主義者の鳩山は、まさか自分に未来永劫、歴史の教科書でまで、「国賊」「奸賊」という汚名は着せられたくないであろうから奮励努力して貰わねばならない。
 前原誠司八ッ場ダムの湖面1号橋の建設を続行すると発表した。ダムを造らないのなら不要の橋なので、ダム建設反対派は大いに不満のようだ。僕は現場を見ていないから確たる事は言えないけれど、既に総工費の7割以上を使って来た工事に更に税金を投入するというのに、相変わらずダムは造らないと言い張っている。下流茨城県、千葉県、東京都の、治水の為にダムはどうしても必要と言う声を無視して意地を張っている訳だが、その割にはやっている事に一貫性がない。周辺住民にアンケートをしたらこの橋を造って欲しいという声が多かったからという理由を述べているが、同じアンケート調査をしたらダムを造って欲しいという声が圧倒的に多い筈である。何故なら、当初反対していた人達も今は「一体何の為に先祖伝来の土地を離れたのか。これでダム建設は中止と言われても納得が行かない」と言いだしているからだ。これも民主党十八番の、確たる信念も無きまま前政権に反対した結果足元がふらついて来たものであろう。
 以前にも書いたが将来の計画、精々現在審議中の事象には折角政権交代したのだから自らの主張に基づく方向転換はしたら良いが、走り出している事象、それも八ヶ場ダムのように工事が7割以上も進んでしまった案件にストップを掛けるのは所詮無理だったのだ。民主党一の論客と言われる前原誠司に、自分のスタンドプレーの為にどれだけ多くの人が涙を流し、迷惑を蒙っているかが分からない筈はない。今からでも遅くはないと思うのだが。