baiksajaの日記

目前の一秒を大切に

 宮崎県にエール

 昨日二度目の沖縄入りをした鳩山首相普天間移設先を、初めて辺野古周辺と言明した事で改めてあちらこちらで衝撃が走っている。社民党の行方も面白くなってきた。そして今日になって首相は「(辺野古沖合という自公政権以来の)現行案ではない。環境面に徹底的に配慮する新しい形を何としても作りあげる」と、既に検討している具体案もないのに個人的希望をまたもや軽々しく口にした。「環境への冒涜」と明快に否定した埋め立て案ですら、結局は埋め立てしかないのではないかと思われるのに、他にどんな案があると言うのであろう。杭打ち案は5月5日に本ブログに書いたように(『環境アセスメントや対テロ工作からの安全性、沖縄への経済効果などを考慮すれば、これも客観的には不都合な案なのであろう』)極めて実現が難しく、かと言って他に代案があるとも思えぬのに何とも懲りない、呆れ返るばかりの口先だけの人である。
 宮崎県の口蹄疫禍は本当に気の毒である。被害を受けている畜産農家の人々をテレビで見ていると、気の毒でならない。とは言えこればかりは何とも致し方のない天災である。そんな中で東国原県知事が訴えた49頭の種牛の殺処分を当面経過観察にして欲しいと言う必死の要請は、紋切り型に拒絶された。だが、赤松農水相と山田副大臣は本当に経過処分の可否を真剣に検討したのであろうか。単なる自己保全しか頭にない、これまた安易な結論だったのではないか。僕は疫病には詳しくないが、49頭程度の飼育であれば疫病の伝播を完全に封じ込めて経過観察をする事は可能ではないかと思えるのだ。宮崎県の財産である種牛を経験不足の大臣と副大臣の保身の為にみすみす殺処分にして良い物であろうか。
 そこで、宮崎県に以下のエールを送りたい。


前略
 この度の口蹄疫蔓延については、心よりご同情申し上げます。一日も早い鎮静化を祈り上げます。
 特に、種牛の育成には30〜40年も掛ると聞きました。種牛は正に県の財産と言えます。にも拘わらず、49頭の種牛の殺処分に対する本日の農水省の「例外は認められない」と言う結論は、如何にも安易な、自己保全以外の何物でもない結論に思えます。
 そもそも民主党政権は、単に経験不足だけではない、不勉強、優柔不断、状況把握の遅延、無責任、危機管理能力の欠如、等々その無能振りは明白で、まともに交渉できる相手ではありません。今回の件でも農水省の初動遅れは明白です。勿論、この点においては宮崎県も同列ですが、今経済的な被害を蒙っているのは偏に宮崎県です。しかしながら今の農水省は大臣以下、自己正当化にのみ集中しているように見受けられます。参院選前に、民主党としてこれ以上の減点は許されないからです。
 東国原知事、まだ予定の殺処分を終えるまでに数日の猶予があると思います。馬鹿正直に種牛の殺処分を急ぐ事無く、経過観察すべきです。絶対に種牛飼育場から更なる口蹄疫伝播が起きない事を担保して、これは絶対条件ですが、これが可能であるなら内密に経過観察をして下さい。その結果全頭、或いは一部の種牛が助かったとしても、必ずしも公表する必要はありません。万が一殺処分の遅れが表面化したとしても言い訳は可能だと思います。それまでに幸い潜伏期間が経過していれば開き直れば良いですし、そうでなくても言を左右すれば良いだけです。普天間基地移設に関わる鳩山首相の滅茶苦茶な放言をお手本にすればどんな言い逃れも可能でしょう。
 皆さまのご英断を祈り、陰ながら応援させて頂きます。
                              草々