baiksajaの日記

目前の一秒を大切に

 大相撲千秋楽

 大相撲が無事に千秋楽を迎えた。横綱白鵬が47連勝と三場所連続全勝優勝を達成した。ライバルがいない一人横綱で、実力が他を圧倒して飛び抜けてしまったという事実はあるものの、素晴らしい記録達成である。今場所は一、二番危うい相撲もあったが、圧倒的に他を圧した強さがこの横綱にはある。そして外国人離れした、相撲の美がある。
 場所2日目の予想は当たり外れは1勝1敗1分ぐらいだったが、豊真将は最後まで良く頑張ったと思う。殊勲賞を受賞したが当然であろう。結局11勝で終わってしまったが、元々真面目一本槍の相撲取りで贔屓にしているので、来場所も頑張って欲しい。真面目一本槍と言えば、今場所は高見盛も良く頑張った。星こそ9勝止まりだったが愚直な相撲取りらしく、場所前から良い相撲を取ってお客さんを喜ばすしかないと言っていたものが、言葉通りの相撲を一生懸命取ってくれた。黒海戦のように、この人には愚直一直線のところがあって、オーバーなパーフォーマンスがあってもどうにも憎めない。
 琴欧州はもう少し頑張ると思ったが、やはり期待通りとは行かなかった。この人は気の弱いのが何時まで経っても抜けないので、立ち合いに変化のある力士には滅法弱い。今日の日馬富士戦でも、立ち合いで腰が引けてしまって、立ち合いから相撲に負けてしまう。もっと下半身を鍛えて、頭から突っ込まなくても当たり負けない相撲を練習しないと、折角の身体も宝の持ち腐れになってしまう。負ける時には頭が低すぎる事が多いので、もっと摺り足を稽古して四股を踏み、下半身を鍛えて胸で当たる相撲を取れるようになって欲しい。
 またまた期待を裏切られたのが稀勢の里である。千秋楽を終えてみれば、何と負け越しである。強い筈なのに、脆い。白鵬戦であれだけ善戦したのに、負け越しである。他がどんな相撲なのか見ていないので分からないが、毎場所期待されては裏切る力士である。早く一皮剝けて欲しい。親方の出稽古禁止の方針も足を引っ張っているような気がしてならない。親方自身も横綱時代には9勝が精々の、余り強いとは言えない横綱だったのだから、自分の遣り方に意地を張らずに弟子を育てて欲しいと願う。
 阿覧が敢闘賞と、良く頑張った。先場所位から急に相撲が変わって、馬鹿力だけの相撲から脱皮して相撲も上手くなった。しかし、相撲の心には未だ程遠い様である。報道陣に「来場所は三役になれるか」とか「三賞は貰えそうか」だとか質問攻めにしたそうだが、そこには日本人らしい奥床しさが微塵もない。聞いたからと言ってどうなるものではなし、そういう事は日本人なら口が裂けても自分からは言わないものである。親方にはもっとしっかり、日本人の心を指導して欲しい。このまま行けば、朝青竜の二の舞になってしまう。
 今場所さっぱり振るわなかったのが、何れも身内との賭博行為で名前が出た琴奨菊垣添であった。それぞれ5勝と3勝は実力ではない。特に垣添はここ数場所良い相撲を取っていたので、今場所は別人の感であった。無責任な世論とは早く訣別して、本来の相撲に戻って欲しいものである。
 それにしても、何時までも止まない相撲協会叩きである。今度は特別調査委員会に外部から招聘した、ボクシングジム協会会長で日本スポーツ協会副会長でもある山口弘典が暴力団と関係している事が判明したとかで騒いでいる。僕が何時も言うように、ボクシングも含めて、興行を生業とする業界で暴力団と関係していない処はないと断言しても過言ではあるまい。次郎長時代ならいざ知らず、現代では暴力団と雖も合法的な仕事もするようになっているから尚の事である。
 そんな事を言い出せば、プロレスなどは如何なものか。プロレス上がりの国会議員もいるが、叩けば必ず埃の一つや二つは出る筈である。ここまで相撲協会バッシングをするのなら、そんな国会議員も弾劾すべきである。と言うのは言葉の勢いだが、暴力団に利益供与したとか、暴力団と非合法な取引をしたのならともかく、もういい加減にしたらどうであろう。こんな次元の低い事で騒がずに、警察は国産、輸入物を問わずさっさと暴力団を根絶やしにすれば良いのである。それが所詮出来ないものだから、周辺で嫌がらせをしているに過ぎない。マスコミも無責任に騒ぎ立てるのは、もういい加減にしたら良い。