baiksajaの日記

目前の一秒を大切に

 大相撲夏巡業始まる

 大相撲の夏巡業が始まった。しようもない賭博問題で偽善者ぶった識者やメディア、相撲に興味もない野次馬の集団リンチに会い、名古屋場所は優勝賜杯も辞退するほどいじけてしまった相撲協会であったが、天皇から白鵬に特別な労いのお言葉が出るなど、やっと少し良い話題もあり、今日の巡業前稽古のニュースには若干明るさも戻ってきたような感じがした。名古屋場所で、僕に言わせれば過剰な制裁で謹慎させられていた力士の謹慎が解けたことも、何となく明るくなった一因かも知れない。
 相撲は元々は神道の神事に源を発する。そして神道の中枢は天皇である。従い天皇が相撲がお好きで、殊の外気に掛けられるのもある意味では当然である。中んずく昭和天皇の相撲好きは印象深い。東京場所では必ず中日の日曜日に国技館に来られて、手を振って聴衆に挨拶されていたのは忘れ難い。
 神道とヤクザや右翼の根っこは近い。多少乱暴な三段論法を使えば、だから相撲とヤクザは紙一重であり、互いに天皇を崇めるのである。そういう関係の中で、他人に迷惑を掛けた訳ではない、誰でも金額の多寡の違いはあれ手を染めた事のある賭け事で、集団リンチに打ちのめされその鬱憤の持って行き場のない力士たちに対して、今般の天皇の励ましのお言葉は、例え侍従経由であっても、誠に時宜をえたお心遣いであったと思う。優勝したにも拘わらず天皇賜杯がない事に涙した白鵬が、「本当に嬉しい、光栄です」と言った言葉には心情が篭っていた。過去に例のない心遣いをされた天皇に、快哉の拍手を送りたい。他方、暴力団を口先では目の敵にしながら、一向に摘発できないどころか、あちらこちらで癒着の絶えない警察の、弱い者苛めの如き相撲協会叩きには腹立たしさを禁じえない。
 今日のニュースで溌剌と稽古していた白鵬以下の力士たち、特に豊の島、雅山豪栄道の如き謹慎力士の嬉しそうな様子に思わず拍手を送ってしまう。無責任な警察やメディア、世論に負けることなく、豊響垣添等、謹慎程の厳罰ではなかった力士達にも是非元気を取り戻して欲しい。そして、日本の伝統の相撲道の維持発展の為に、腐る事無く一層精進して欲しいと心から願う。9月場所には必ず切符を買って応援に行くので、無責任な世論を跳ね返してもう一度相撲の人気を取り返して欲しいと、微力ながらも一生懸命応援している僕である。