baiksajaの日記

目前の一秒を大切に

 雑感

 インドネシアでは昨日から恒例の断食が始まった。この時期は皆朝晩、毎日ではないが出来るだけ、回教寺院に礼拝に行くので知り合いに電話を掛けるのもタイミングに気を遣う。断食については丁度1年前にこのブログで書いているので今年は繰り返さないが、中々の苦行である。ゴルフ場のキャディや運転手は途中でギブアップする物が多い。キャディなどは炎天下の重労働であるから、途中でギブアップした方が良いと無責任ながらも考えてしまう。
 今日は御巣鷹山の惨事から丁度25年だそうだ。御巣鷹山では僕が紙一重で犠牲者のリストに名前を連ねていたかも知れない話は以前披露した通りである。その時に書いたように、最近は299号で近くを走る時は遥拝をするようになった。僕の身代わりの霊がいると思えば自然にそうなってしまう。今日に至るも航空事故では史上最大の惨事である。
 円高がいよいよ酷い。それも独歩高である。これではますます国内産業はやって行けなくなる。原料素材は輸入が大部分だから、原料のコストが下がる筈で全体としてはそれ程のダメージではない筈だ、という理屈は通らない。通常、製品に占める原料コストは、どんなに原料コストの比率が高い製品でも精々60%止まりである。残りは円建てのコストであるから、理屈どおりにコストが下がる事はあり得ない。日本の製品の競争力が益々下落し、企業の業績が悪化する。企業は収益低下を防ぐために、従来にも増して海外へ逃避する。と、当然の事ながら国内の雇用は悪化の一途となる。
 今のような行き過ぎた円高には政治が機敏に対応しなければならないのに、現在の政府には全くその余裕も知識も経験もなく、何ら為す術を持たない。菅総理も口では経済の活性化を通じて雇用を増大するとか、具体策のない事を言っていたが、現実にこの急激な円の独歩高にも何ら手を打つ気配もない。なにか緊急な対策を打たないと、デフレが進み経済は再び下降し、雇用は一層悪化する。こう言う時は口三味線でも良い、市場の思惑に一石を投じれば取り敢えず一本調子の上げは一時的にせよ収まる筈である。そういう意味では日銀の白川総裁にも、もう少しはったりが欲しい。この白川総裁誕生も、昨年の捻じれ国会下での民主党の為にする反対の結果であった。直ぐに結果が現れない事でも民主党の無責任な政策運営のツケは大きい。
 円高だから株価は安い。日本の企業は総じて輸出依存の方が輸入依存より多いから、円高はどうしても企業業績を圧迫するのである。だから、行き過ぎた円高は市場心理には大きなマイナスである。下手をすればマイナス・スパイラルに陥ってしまう。日本の将来が危うく見えてしまうのだ。いや、実際に危うい訳である。すると、外資が株の利益確定と為替の利益を見込んで一斉に売りに出て、一層の株安を演出する。厭でも市場は軟化する。しかも明るい見通しもなければ、政府が何らかの円高対策の手を打つ気配もない。外資にしてみれば、後顧の憂いなく手じまいして外為で稼げる訳である。
 僕は前原誠司の無責任発言で、日航株で大損をさせられた。或る日、前原誠司が「日航の問題には国も深く関与して来ているし、株主に100%責任を取らせる事は考えていない」と発言したのだ。それから僅か数営業日の後、株は100%減資するという発表があった。一国の大臣の発言としては詐欺罪が適用されても可笑しくない、無責任発言があったのである。元々リーマンショック以来株は面白くないのだが、日航株が紙屑になった挙句に、今般の円高である。まったく踏んだり蹴ったりなのだ。
 個人の愚痴はともかく、直接介入は出来なくともなんとか円高をストップさせないと、企業業績は落ちるし日本経済は益々下降して街に失業者が溢れることになる。もう待ったなしの状況に追い込まれているのに、やれ代表選挙だ参院議員会長選だ、などと党内の些事に関わっている民主、自民にはほとほと困ったものである。特に代表選の結果が出るまでの政治空白が、後からどれだけのインパクトで日本を襲うのか、想像するだに空恐ろしい。政治の怠慢は必ずボディーブローで効いてくる。