baiksajaの日記

目前の一秒を大切に

 小沢一郎が代表選不出馬の観測

 鳩山由紀夫が俄然張り切って、菅直人小沢一郎の仲介役を買って出て、昨晩9時の記者会見によれば、今日小沢、菅会談が行われる見通しとなったらしい。鳩山は菅に対して、元々民主党は菅、鳩山、それに小沢を加えたトロイカで今日までやって来たではないか、今党が困難な時にもう一度初心に返ってトロイカでやろうと言ったそうだ。どういう訳かそこに動くミイラの輿石東トロイカ+1と言う事で入って来ているのが不思議千万である。興石東と言えば、日本の教育をダメにした張本人の一人で、先般の参院選ではお膝元の山梨で新人候補に猛烈に追い上げられ、僅か4000票差で辛うじて議席を守った男である。山岡賢次と並ぶ小沢の提灯持ちで、政策論争などには全く不向きだからそういう場にはまるで顔を出さない。
 一方の小沢の提灯持ちの山岡賢次は都内で小沢派の議員を集めて「小沢総理の実現を願って乾杯」をしていた。旧い政治家の体質そのままの小沢の本心が何処にあるのかは分かる筈もないが、今日の菅直人との会談を控えて何ともはったりのきついパーフォーマンスではある。菅直人はと言えば、鳩山との共同インタビューでのその憮然とした顔つきが何とも傑作であった。鳩山は予定通り菅直人を説得出来たので良しとしたであろうが、並んだ菅直人は眼がそっぽを向いており、口ではトロイカ+1とか言いながら、言外に「不本意ながら」と言いたくて仕方がない様子がありありであった。片や自らは表舞台には一切出て来ず鳩山や子飼いの役者を使って大変なはったりを打ち、片やテレビカメラに囲まれて何とも正直な顔付が思わず出てしまった風情であった。
 菅直人にしてみれば、どうして小沢に言いたい放題の条件を付けられて自分が譲歩しなければならないのか、憮然とするであろう。しかも仲介役が、「政治とカネ」で小沢と同罪で、普天間問題で嘘ばかり付いて日米関係に深い亀裂を作ってしまった鳩山由紀夫なのである。その上小沢から提示された条件の最たるものが、動くミイラの輿石東政権運営の要の一人として遇する事である。言ってみれば、トロイカ+1の中で菅直人は孤立無援になってしまっている。輿石東の例からも分かるように、菅直人にしてみれば今日の会談で小沢から出て来る人事の要求、その他の条件は想像するだに無理難題ばかりで元気も失せようというものだ。
 翻って、山岡賢次が気勢を上げるように、本当に小沢一郎が総理になっても、就任当初から国民の支持率はどの世論調査を見ても10%台後半に過ぎず、政権は取れても運営出来る筈がない。にも拘わらず菅直人が強気に出られないのは、やはり一昨日僕が書いたように、代表選で敗れれば小沢が党を割るという事態を惧れているものか。確かに小沢の今迄の遣り口を見れば、小沢なら党を割りかねないと誰もが思う。それにしても、田中角栄金権政治を徹底的に仕込まれた小沢一郎と、市民運動家の事務所を手伝う事から始まった菅直人では、いざとなると役者が一枚も二枚も違う。小沢に対する一般国民の不人気は何処吹く風、昨年末から今年に掛けてまざまざと見せつけられた、国の予算配分を材料にした地方自治体や組合を恫喝したり手馴付けたりと手玉に取った遣り口は未だ記憶に新しい。結局は、派閥の議員を纏めるだけではなく票集めも金次第、そして如何に票を上手に集めるかが政治の本性なのであろう。それにしても、小沢の場合はその金遣いが極端に、何が日本の為かではなく、何が自分の権力の為か、なのである。
 今日の会談でどういう結論になるか。未だ人事の話はしていないそうであるが、小沢の要求は自分の子飼いの議員をどこまで要職に押し込めるか、そして自分を公然と批判する反小沢派の枝野だとか仙石、前原、蓮舫等々を何処まで抑え込めるか、当然鳩山も自派議員に相応のポストを求めて来るであろうから、民主党の分裂は避けられても菅直人にとっては果てしなき内憂が続くのである。いっそ日本の国会議員を65歳位の定年制にしてしまえば、ミイラや心臓病の老人など、老害の域の議員は党派を問わず自動的に引退となるのだが。それよりも、ただでさえ無為無策菅直人が手足を捥がれて、ますます身動きが取れなくなり日本の政治の空白が続くのが恐ろしい。まぁ、取り敢えずは今日の会談の結果を注視しよう。