baiksajaの日記

目前の一秒を大切に

 民主党代表選対決で一段落

 今夕、小沢一郎も代表選に立つ事で一段落した。昨日の菅直人のメディアインタビューでの、全く納得していない顔付からは、想像できなかった心変りでもない。こうして見ると、菅直人と言う人はとんでもない優柔不断の人なのかも知れない。鳩山に、事前に用意して来た説得材料を畳みかけられ、即座に反論できずに取り敢えず受け容れる振りをして、曖昧な顔でインタビューに現れたのかも知れないと思い到った。もしそうであるなら、相も変わらず空気の読めない鳩山由紀夫であった訳である。
 代表選とその後がどうなるかは次の心配として、取り敢えずは当然の落ち着き先である。つい2か月前に、政権運営の失敗の責任を取って、僅か9ヶ月で辞任した前総理と幹事長が、国民には何の関係もない自分たちだけのトロイカという訳の分からない理屈で復活して、しかも生きるミイラの、殆ど落選しかかった輿石まで連座して、勝手な理屈で挙党態勢と言われても国民は納得できない。この間の辞任劇は一体何だったのだと言う思いは誰でも懐いた感想であろう。その上、消費税増税衆院選での民主党マニフェストの扱いでも、真っ向から考えの異なる小沢と菅が同じ政権でやって行ける筈が無い。そんな事を全て棚に上げて、民主党の党利だけの為にトロイカ+1などという体制が実現したなら、これ以上の国民無視はなかった訳である。
 代表選でどちらが勝つのか。僕は可能性は低いと思うが、もし小沢が勝てば、恐らく小沢は総理にはならずに自分は幹事長に治まって、また政府の頭越しに国家予算を一手に握るであろう。小沢は金と権力志向の権化である事は今や万人に明白となっている。その時の総理は誰であれ、所詮小沢の傀儡であるから誰でも一緒である。他方、小沢が敗れた時には民主党の正念場である。小沢は民主党を割ろうと画策するであろうから、その動きに尻尾を振る現職議員を何処まで抑えられるかに民主党執行部の力量が問われる。この工作に失敗すれば、政権どころか民主党は瓦解する。一方、従いて来る現職議員が思いの外少なければ、小沢は馬鹿ではないから党を割る事を自重するであろう。
 何れにしても、当分政治の空白が続く事は最早避けられない。昨日の日銀の遅きに失した、しかも腰の引けた円高対策は市場には全く無視されてしまった。同じ対策でも、間髪を入れずに施行すればそれなりの効果はあったろうが、完全に手の内を読まれてから恐る恐る発表するようでは市場を動かす事は出来ない。菅直人無為無策に加え、白川方明日銀総裁に据えた民主党の責任は益々重い。何にも増して、政治の空白のツケはとてつもなく大きい。