baiksajaの日記

目前の一秒を大切に

 民主党代表選、両陣営に問う

 今朝のNHKの7時のニュースで ”民主代表選、両陣営に問う” という特集があって、双方から山岡賢次江田五月が出て来た。江田五月は現政権の担い手である菅総理側だから無責任な発言が出来ないのは当然だが、山岡賢次の発言は自分はまるで異なる政党の如く、現政権には全く責任が無い、小沢一郎以下自分達は全く関与していないが如き他人事の発言ばかりであった。民主党の半分程度の議員には自分が与党の一員であるという自覚が全く欠けていて、こうも現在の政権運営に無責任であったのかと思うと、情けないやら腹立たしいやら、鬱憤の持って行き場が無い。企業の経営陣が今の民主党のように二分して反目しあい、反社長派が無責任にも社長派に全ての経営責任を押し付けている様では、間違いなくその企業は遠からず倒産する。今の日本が崩壊寸前な状態である事を再認識させられた訳で、見ていて唖然とした。
 全体から得た印象は山岡賢次の発言は江田五月に比べ、具体性に欠け、威勢が良いだけで裏付けが見えない話ばかりであった。一方の江田五月は、はったりは無いが現実的且つ論理的な発言に終始し、今日の論戦は江田の圧勝であった。山岡賢次は、財源はある、金はあると相変わらず訳の分からない理屈を並べていたが、結局の処は、そんな大金が忽然と出て来る根拠はさっぱり分からなかった。大風呂敷の法螺話ばかりで、具体的にどうやったらそんな財源が出て来るのであろう。挙句の果てに、それは官僚がそう言っているだけなのだからそんな数字を鵜呑みにしたらいけないのだ、とまたまた根拠のない話にすり替えていた。聞いているうちに、詐欺師の話法にそっくりである事に気が付いた。ちょっと聞けばいかにもありそうな話、そして聞き手には反論の材料がない話を積み上げて、嘘を真実と思いこませてしまう、あの話法である。「隠れた資金は必ず出て来るから(必ず儲かるから)、先ずは一口乗りなさい」と言っている訳である。
 数ある世論調査小沢一郎が不人気な事を問われると、実態はそんな不人気ではない、むしろ小沢を支持する声が多い、世論調査はメディアが恣意的に結果を操作出来るし、必ずしも実態を反映しているとは思わない、そうである。せめて「小沢先生はあまり一般受けする顔付ではないから.....」とでも言うのなら笑ってやり過ごせるが、こうも真っ向から開き直り強弁をされれば、聞いている方は鼻白んでしまう。自分が提灯持ちだから、自分も提灯持ちの集まりにしか行かないのであろうが、それにしても何と認識の偏っている事か。こんな人間が片腕なのだから、小沢一郎政権運営は高が知れている。世論にすら、不快な話には謙虚に耳を傾ける用意がないようである。
 僕は、ついこの間「政治とカネ」で世間を騒がせた責任を取って辞任したばかりなのに、もう代表選に立候補すると言う事は、国民を馬鹿にしていないか、という問いを投げて欲しかった。山岡賢次はこの問題については「辞任した時点でけじめはつけた」と回答するのだが、そこで更に「辞任をすれば責任を取ってけじめをつけた事になるので、翌日からはもう何をしても良いと言う事か。それが小沢一郎の道義か?」という質問に答えさせたかった。その答もおよそ見当は付いているのだが、その結果小沢一郎のモラルの低さが一層明快になったと思うのだ。
 その小沢一郎は、検察審査会の審議が始まった事を受けて、自分には自民党公明党にパイプが沢山あるから「起訴相当」にはならないと、自信たっぷりに言っているそうである。裏を返せば、真実とは無関係に金と権力で検察審査会の結論すらどうにでも出来ると思っているという事である。確かに世の中はそんなものなのかも知れないが、あまり露骨に安心されるとやはり釈然としない。
 何れにしても、民主党内の派閥争いには早く決着を付けて貰って、政界再編でも何でも良いから、日本の明るい将来を真剣に設計し、外国と上手に付き合える、しかも行政にも通じた、もっと若くてまともな政治家に一刻も早く政権運営を委ねたいものである。しっかりした説明さえして貰えれば、日本人は未だ痛みを分かち合ってでも将来の日本を良くしようと努力する民族であると思う。しかし、鳩山や谷垣や菅や、増してや小沢ではもうとっくに旬を過ぎていて説得力に乏しい。