baiksajaの日記

目前の一秒を大切に

 今朝成田に到着

 今朝成田に着いた。今回は10日間も留守にしていたので、気候が激変していて吃驚した。バリもジャカルタも、異常気象とは言うものの、季節外れの雨が時々降る以外は朝晩は快適だし、昼間も今夏の東京に比べれば比較にならないほど涼しく温暖である。そんな快適な地から戻ったのでむしろ秋らしい気候は歓迎なのだが、今朝の成田の冷たい雨と18℃という気温には全く身体が馴染まなかった。
 途中、スカイツリーに雲が掛っているのを見て、改めてその背の高さを認識した。東京タワーにも雲は掛るが、それは上の方のアンテナ様の、言ってみれば二次元の部分が雲に隠れる程度が普通だが、スカイツリーは展望台の辺りのまだまだ建物と言える、容積を感じる三次元の部分が雲に隠れてしまう。これは桁違いにノッポであると実感した。それにしても、ちょっと見ない間にまた随分と背が高くなった。
 10日間の間に溜まった仕事を片付け、連絡が滞っていた取引先に電話を入れメールを入れたりしているうちに鼻がグスグスして来た。慌てて洋服を重ね着する。靴下を履かないと、足が冷たく感じる位である。
 今回は新宿から成田に行く往きのリムジンでキャリーバッグの足が一つ欠けて、手を掛けていないと横倒しになるようになってしまって旅行中酷く不便をした。本来は成田で鞄を受け取った時にリムジンの係員に申告しておかなければならないのは知っていたが、このリムジンは新宿発車時に既に10分遅れており、さらに高速に乗れないとかで飯倉まで下道を走ったので、成田に着いた時には僕の便の出発40分前になっていた。鞄の足の折損申告どころではない。
 そこで今日、帰りのリムジンを新宿で降りた時に事務所の係員に相談してみた。別に大業な対応を期待していた訳ではなく、何か多少補償でも出るか確認しにいったのである。ところが、想像通りとは言え、その場で申告しなければ無効とけんもほろろの応対である。理屈はその通りだが、到着が遅れて申告どころではなかった事は一切棚に上げて、一方的に相手にされないと流石に腹が立つ。現場の係員を相手に腹を立てても仕方がないので一旦家に戻り、お客様係に電話でもう一度相談をした。最初は紋切り型の対応であったが、最終的には自分側にも一端の責任がある事を認めてそれなりの誠意を示して呉れたので、やっと溜飲が下がった。
 それはそれとして、修理に出すべくサムソナイトに電話で修理の相談をした。そうしたら、どこかに生産国が明示してあるタグがある筈なのでそれを探してくれと言われ、それこそ表から裏から、隅から隅まで探したがそれらしい物が見当たらない。内張りの布にはジャカードでサムソナイトのロゴが織ってあるし、鍵、プラスチック部品など、目立たない処にまでサムソナイトと書いてあるのに、肝心のタグが見付からない。その旨を言ったら、係員は全く相手にしてくれなくなった。失礼千万な話なのだが、電話口で人の話を聞きながら、何やら内職をしているようである。要は模造品であると言うのである。
 随分長い事使っても丈夫だったし、品質も決して悪くないから「流石にサムソナイトだ」と自分では思っていたのだが、それが模造品だと断じられると立つ瀬が無い。模造品である事が分かったからには本来は国内に持ち込むこと自体が違法なのであろうが、もう長い事サムソナイトと信じて使って来たので今更没収されることもあるまい。日本で買ったとばかり思っていたが、先程思いだした。その昔、ジャカルタの「そごう」で買ったのだった。値段は日本のサムソナイトの値段と大差なかったのだが、場所柄あり得る話ではある。部品の供給が受けられなくなったので、木でも削って足の代用にするか思案中である。それにしても、未だに俄かには模造品とは信じられない体裁、品質、頑丈さである。