baiksajaの日記

目前の一秒を大切に

 知らない間にサーヴィスが一変している国内線

 昨日から金沢へ仕事で出掛けていた。朝家を出る時には東京は丁度雨が止んでいたが、小松空港に着いた時には土砂降りで、飛行機も着陸態勢に入ってからはずっと雲の中で随分揺れた。
 昨日は羽田から全日空で飛んだのだが、機内サーヴィスが一変していた。先ず新聞を置いていない。それから飲み物が殆ど有料になっている。タダで貰えるのは熱いか冷たい緑茶のみで、コーヒーはスターバックスと提携したらしく、有料のスターバックスコーヒー、その他のジュース類も全て有料になっていた。何時からサーヴィスが変わったのかは聞かなかった。
 格安航空の値段は座席の椅子の分だけで、それ以外はチェックイン荷物でも追加料金、機内で毛布を借りるのも、食事も飲み物も全て有料と言うのは分かる。しかし格安航空の場合は切符を買う時からそういう約束で、その代わり切符が酷く安いのだからお互い納得づくである。ところが全日空の航空運賃は以前と同じで、機内サーヴィスだけが格安航空機の真似になっている。これは明らかな値上げであるが、切符を予約した時も運賃の確認はあったがサーヴィスが変わったと言う事前の説明は何もなかったので、乗ってから知ったこちらは釈然としない。恐らく日本航空も同じなのであろうが、新聞でも国内航空運賃が実質値上げという記事は目に付かなかった。
 国内線ではエアドゥーなど例外的なケースを除けば格安航空が新規参入し難い構造になっているので、競合を気にする事無く安心してこういう一方的な値上げと言うか、サーヴィスの削減が出来るのであろうが、随分と乱暴な話であると思う。実際には以前でも、例えば羽田−小松に搭乗したら、精々コーヒーかスープを一杯貰い新聞を借りる位だから、値上げ、値上げと口角泡を飛ばす程の値上げで無い事は分かっている。精々400−500円程度の事である。
 しかし、契約と言う物はお互いに納得づくでなければ1円たりともいい加減であってはいけないと思う。サーヴィスの内容が変わったのなら、例え金額に換算すれば些少であっても事前に説明して欲しかった。ひょっとしたら機内搭乗員の人数も減らしているのではないかと思う。僅か1時間のフライトなので機内搭乗員にも殆ど用は無いから、人数を減らす分には一向に構わない。むしろ今までが過剰サーヴィスであったのかも知れない。だからサーヴィス低下に文句を言う心算は毛頭ない。しかし、事前の説明は必要であろう。また本来なら、例え400円でも運賃を安くしてしかるべきであろう。
 昨晩、と言うか今朝まで香林坊で、取引先の社長と痛飲した。相手は最後はいたくご迷酊であったが、こちらもお陰で今日は未だに胃の納まりが悪い。片町、香林坊はどうも翌日に影響する場所である。
 飲んでいる時に小沢一郎事件の二回目の検察審査会の結論が「起訴相当」になったと言うニュースが入った。「疑わしきは罰せず」という原則に則り証拠不十分で検察が起訴を見送ったのを、不遜にも「強制捜査権のある検察が不起訴にしたと言う事で、自分の潔白は証明された」と詭弁を弄した撥が当たったものであろう。裁判で、起訴には素人の弁護士が有罪を立証するのは至難の業かも知れないが、精々長期間小沢一郎にまつわる疑惑を裁判で追及して世間にアピールして欲しいものである。忠実な秘書ですら本人に事前に報告したと供述している、限りなくクロに近い灰色、常識では知らぬ存ぜぬなどあり得ぬ話であるから、どうしても小沢一郎が自ら神妙にお縄に付かぬのなら、少なくともそれ位の社会的制裁は受けて当然である。
 従い本件は例外的にそれで良いと思うが、一般的には証拠不十分な被疑者を強引に裁判に引き摺り出すと言うのは少々乱暴な事のように思える。裁判のみならず起訴にも市民感情を反映させるのは一つの流れかも知れないが、余り感情的な判断が跋扈するようになるのは宜しく無いのではなかろうか。やはり、刑罰の原則は「疑わしきは罰せず」であって、冤罪を作ってはいけない。一方でしたたかな悪質犯罪者に罰を加えたいのは誰でも同じ思いであるけれど、どんなに理不尽に思えてもやはり最後は原則を優先させざるを得ないと思う。