baiksajaの日記

目前の一秒を大切に

 奈良へ

 20日の土曜日から奈良の中学時代の友人宅へ、都内の同級生数人と連れだって訪ねる事になった。東京組は皆新幹線でさっさと行ってしまったのだが、僕は新幹線は乗り飽きているので当然の事ながらバイクで出掛けた。ところが朝少し出るのが遅れてしまった事もあり、飛び石4連休の初日とあって道がとんでもない大渋滞で、日頃1時間と掛らない海老名SAに辿り着くまでに2時間も掛ってしまい、その後も岡崎、四日市、などで酷い渋滞に遭ってしまった。さらに近畿圏の道に不慣れな僕は道の選択を誤って草津、吹田経由の大周りをしてしまったので、そこでもまた大渋滞、約束の時間よりも大幅に遅れてしまった。お陰で往きに伊勢参拝などと思っていた甘い計画は見事に打ち砕かれたのである。
 夜は友人のご夫人の心づくしの手料理で、みなで他愛も無い話を肴に旨い酒を酌み交わし、夜遅くまで談笑に花が咲いた。友人宅は生駒の急峻な坂道を登った処にあり、夜景が素晴らしい。居間から見下ろす奈良の夜景は百万ドルの夜景、そして翌朝その同じ場所から見る景色は、遠くに奈良の山々が聳え、手前に立ち込めた靄を透かして朝日が昇っている。余りの絶景に嫉妬して、もう少し歳を重ねたらもうこの坂は登れまい、などと憎まれ口をきいたものである。
 昨日は友人の案内で、先ず室生寺へ。初めて行ったのだが、紅葉の美しさは、調度見頃でだったようで聞きしに勝る素晴らしさであった。

                        室生寺の山門)


                      室生寺の山門横で)

 更にそこから長谷寺を案内して貰った。長谷寺も僕は初めてであった。と言うよりも、奈良は仕事で客の案内で何度か行ってはいるが、自分の観光では高校の修学旅行で行った一度切りである事に、歩いているうちに気付いた。ここも素晴らしい紅葉であった。

               長谷寺の本堂へ到る途中の紅葉)


   (長谷寺の五重の塔。観光客の頭越しに盲撮りしたのでピサの斜塔になってしまった。)

 僕は友人たちと長谷寺で別れ、津で6〜7年ぶりに会う知り合いと遅い昼食を共にした。知り合いと言っても、僕の子供の年代なのだがひょんな事で知り合った好青年である。昨年結婚したばかりの夫人同伴で、わざわざ鈴鹿から出て来て呉れて、奈良の写真などを見ながら楽しい一時を過ごした。
 それから夜は新居町の、大昔、それこそ30数年ぶりのダッカ時代の知り合いの家を訪ねた。年賀状の遣り取りはしていたが、ダッカの駐在時代から一度も会っていなかった、僕よりも若干年配のご夫婦である。大歓待を受け、昔話に花を咲かせ痛飲した。お二人とも全然変わっていないので、まるで30数年前にタイムスリップしたような楽しい一夜であった。
 今朝は早くに新居町を発ち、袋井から御殿場辺りまでは大雨であったが連休の谷間で渋滞も殆どなく、無事に帰還した。行く先々で温かくもてなされて、つくづく我が身の幸せを実感した旅行であった。