baiksajaの日記

目前の一秒を大切に

 白鵬の5連覇

 結局は白鵬の5連覇で大相撲が終わった。豊ノ島も最後まで頑張ったが、やはり白鵬との優勝決定戦では役者が一枚も二枚も違っていた。それにしても日本人以上に日本の心を理解し、日本の伝統を重んじ、相撲道に精進しているのがひしひしと伝わる平成の大横綱白鵬である。双葉山の相撲を徹底的に研究し、受けて負けない相撲を追及していると言う。未だ25歳という若さではあり、これからも益々強くなって行くのであろう。モンゴル出身ではあるが、この横綱なら何ら抵抗なく受け入れたいと思う。
 いよいよ双葉山の69連勝と言う不倒の大記録が白鵬によって破られるかと思っていた今場所の二日目に、稀勢の里に負けて実に297日ぶりの負け、連勝記録が63で止まった時には、残念なようなほっとしたような複雑な心持であった。白鵬自身が「久しぶりの負けだったので、あぁ、これが負けなんだな」と思い出したと言う。そして、その後の白鵬の相撲が急に気が抜けたような、集中力を欠いた相撲になってしまい少し心配した。聞けば双葉山も連勝記録が止まった日から三連敗したと言うし、昭和の大横綱大鵬は53連勝が止まった後は休場したと言うではないか。連勝記録と言うのはその位プレッシャーの大きい、傍目には分からない偉業だったのだなと思う。
 しかし、白鵬は先達とは少し違い、数日危なげな相撲を取っていたがその後はまたしっかりと立ち直り、結局は5連覇を成し遂げてしまった。白鵬にならぶ相撲取りが見当たらないと言う事はあるが、それにしても何とも凄まじい横綱である。他方、今場所は豊ノ島の活躍に救われたが、大関がもう少ししっかりしてくれないと、相撲の面白みは半減である。白鵬は既に13連勝である。また白鵬が独走するのでは連勝記録にも箔が付かない。今場所は何とも無様だった琴欧州を初め、脇役がもう少し頑張らないと大相撲は面白くならない。周囲の力士の奮起を望んで已まない。