baiksajaの日記

目前の一秒を大切に

 やっと冬到来

 今日は忘年会で夜外出した。と書くとまるで忘年会が特別のようであるが、実は今月は忘年会ラッシュで嬉しい悲鳴を上げている。12月だけで16回あるから、平均2日に1回という計算になる。年内に納まり切らないのが新年会にもずれ込む。そして、若い人達の集まりにも呼んで貰えるのが嬉しい。
 夜外を歩くとやっと冬らしさを感じるようになった。外気に触れている皮膚がピリピリと音がする様に引き締まる。今日辺りは真冬の支度で出掛けて正解であった。巷は不景気と言いながらもこの時期は夜まで人出が多い。終電まで電車が混み、酔っ払いと乗り合わせるのが厭な季節でもある。もっともこの頃厭なのは酔っ払いに限らない。今日も帰りの、朝のラッシュ時にも劣らない満員の郊外電車で、未だ二十歳代と思われる身なりの良い女性が、お菓子を食べながら何かを飲んでいる。体がぎゅうぎゅうと触れているのに無理に手をゴソゴソと動かして気持ちが悪い。男と女が逆なら「キャッ、痴漢!」と叫ばれても仕方が無い。そして、お菓子の甘ったるい臭いが漂って来るのだが、顔をそむける事も出来ない。どんな神経なのか、身なりとは裏腹に躾けがまるで出来ていないバカ女である。昨今は側に寄りたくないのは酔っ払いだけではないのである。
 ふたご座の流星群が話題になった12日には夜中に空を見に、郊外の暗い処に出掛けようと予定して、カメラの電池を満タンにして温かいミルクコーヒーまで魔法瓶に詰めたのだが、結局は雲が多くて諦めた。それから4晩、毎晩曇っていて東京では流星群どころではなかったのだが、今晩やっと晴れたようである。未だ月が明るいので良くは分からないが、見た処今日は雲がないようだ。だから地熱放射でやっと真冬の寒さになったのであろう。でも寒い時には寒くないと、季節感が希薄で面白みに欠ける。暑い時が今年の夏の様に暑過ぎるのは閉口だし、寒さも程々が良いが、暖冬はいただけない。ただ今日はもうアルコールが入ってしまったので、残念ながら今から出掛ける訳にはゆかない。かといって我が家から見える空は新宿を初めとして、周りが明る過ぎて星を見るには向かない。
 中学生の頃は未だ東京でも我が家の辺りで、外灯を消せば満天の星が見られた。当時は今とは桁違いに治安も良かったので、その位暗くても別に痴漢が跋扈した訳ではない。しかも声を上げれば、すぐに回り中の家の電気が付いて、どの家からも人が飛び出して来てくれたものである。財布を落としても中身ごとそっくり戻って来たし、ニコンの高級カメラを置き忘れた外国人が1週間後に戻って来たと、日本人の正直さに涙を流さんばかりに感激していたのも、今は昔である。満員電車の中で平気で飲み食いするバカ女、財布を拾えばラッキーと猫糞するのが普通になった日本人、これも戦後教育のツケであろう。