baiksajaの日記

目前の一秒を大切に

 年末のテレビとNHK

 僕の年末は毎年する事が決まっている。窓ガラスを磨いて数の子を漬け、後は銀座のお菓子屋のお菓子を買う事と千葉まで焼き蛤を買いに行く位。どちらも頼めば送ってくれるが、バイクに乗れるうちは自分で行かないと気が済まない。特に焼き蛤は、買いに行かないと生は買えない。それと、今年は黒豆も僕が焚いたけれども、それ以外は大した仕事はない。昔は神棚を掃除するのも僕の仕事だったけれども、何時の頃からか神棚は適当になってしまった。そんなで仕事を納めれば大してやる事もなく、普段見慣れないテレビを昼間から見ようかと何度も思ったのだが、結局殆ど見なかった。
 と言うのは、改めて気付いたのだが年末のテレビ番組はお粗末極まりない。民放はどこの放送局も似たり寄ったりの、タレントの放言に頼った長時間バラエティが多い。新聞のテレビ欄を見ただけで余り面白そうでもないのだが、実際に見ても予想通り全然面白くないので結局は殆ど見なかった。大体出て来るタレントの科白が没個性で面白みがない。アドリブの様で、結局はある程度台本があるのかも知れない。或いは使用禁止の言葉や、視聴者にクレームされないような事だけ喋ると金太郎飴のようになってしまうのかも知れない。残るNHKだけは少し見たが、これが酷かった。
 僕は元々NHKの視聴料聴取に反対である。6800億円もの大金を何の努力もせずに集めた挙句にこの年末番組の体たらくなのだから、僕の反対意見は益々募ると言うものである。民放は自分たちの努力でスポンサーを見つけて来なければならないから、視聴率が低かろうが内容がお粗末だろうが自業自得で、こちらは見なければそれだけの事、文句を言う筋合いではない。しかしNHKは見ようと見まいと、家を構えていれば視聴料と言う名目で金を徴収する。その挙句の下らない番組と自己宣伝のオンパレードなのだから、実は詐欺と変わらない。
 NHKの年末番組がどう酷いかと言うと、先ず殆どの番組が再放送である。総集編と名打って編集したりしているが、一年間に放送したものの再放送である。そこには殆どコストが掛っていない。そして酷いのがコマーシャルである。民放のスポンサーのコマーシャルには、それはそれで其々工夫があるのだが、NHKのコマーシャルは自分の番組の宣伝だけである。それがまたやたらに長く、映画の予告編の如く延々と続く。コスト意識がないから、一つの宣伝が実に長いのである。そして同じ宣伝が何度も何度も、執拗に繰り返される。別にそんな事をしなくても視聴料を取っているのだから良さそうなものなのだが、結局時間潰しなのであろう。要は手抜きなのである。紅白歌合戦を別にすれば見応えのあった番組は「坂の上の雲」くらいで、後はまともな番組は見当たらなかった。
 紅白歌合戦は外地にいる時は不思議と見たかったのだが、内地にいるとまるで興味が湧かず見なくなっている。これも安い出演料で歌手を掻き集めているだけで、番組としてはマンネリの権化の如きものと言える。大体もう何年もヒット曲の無い老いぼれた歌手が相も変わらず顔を並べているのが気に入らないのだが、こちらはそれでも視聴者が多い様であるから例外としよう。
 結論としては、やはりNHKも民間スポンサーから広告料を貰って番組作りをするようにしないと、余りにも工夫が無さ過ぎる。ニュースだけ政府が税金で買い取り、不公平な視聴料は廃止すべきだと言う思いを強くした年末であった。