相も変わらぬ内輪揉めの民主党

　日本に戻っても、相も変わらぬ民主党の内輪揉めである。問責が決議された官房長官と国交相の更迭で通常国会の多少なりともスムーズな運営を目論む菅政権なのだが、相も変わらず政治とカネ問題が尾を引いている。去年の秋からダラダラと同じニュースが、何の進展もなく連日新聞を賑わしていて、もう飽き飽きである。菅執行部のリーダーシップの欠如や無策にも呆れるが、小沢一郎の国会喚問に応じるとか応じないとか、言を左右にして条件を付けたりしながら民主党執行部を手玉に取る不貞々々しさには、腹立ちを通り越してもう一刻も早い政界からの引退が望まれる。
　そんな老獪で国益の片鱗も頭にない小沢一郎に、赤子の手を捻る様に翻弄されている菅直人と岡田克也、今はそれに名を連ねる枝野幸男である。小沢一郎の手の中にはもう大したカードは残っていないのに、それでも未だに翻弄されてしまう幼稚で無策な民主党執行部である。結局は小沢一郎の国会招致は、野党が当初から主張している証人喚問になるのであろうか。僕も元々偽証が罪に問われる証人喚問でなければ意味が無いと思っているので、その意味では本当に小沢一郎を証人喚問出来れば政倫審招致よりは遥かに増しであるが、それにしてもこれだけ時間が掛って尚且つ未だ見通しが少しも立っていない。小沢一郎が、身内には民主政権について「今こそ一致団結して頑張らなければいけない」「民主党に対する国民の信頼を裏切ってはいけない」などと言い続けているが、その実国民不在のまま政治を振り回して自己延命を図っているのは自分自身なのである。
　それにしても、強かな小沢一郎である。自分が国会で一切説明をしないが為に、どれだけ国会運営が空転していることであろう。しかも招致があれば応じるとか、何時でも喜んで国会で説明するとか、口ばかりのその場凌ぎで今日まで逃げ切っている。そこには国会に対する、増してや国民に対する責任感は些かも感じられない。あるのは偏に己の政治家生命の延命、そして飽くなき権力への執着である。小沢一郎は、もはや日本に取って百害あって一利もない政治家になっている。陸山会の政治資金疑惑で強制起訴されたら、男なら潔く議員辞職をすべきである。しかし小沢一郎に限ってそんな潔い引き際はあり得ないであろう。そこに、やはり日本人ではない血を強く感じるのは僕だけではあるまい。