baiksajaの日記

目前の一秒を大切に

 民主党ついに分裂か

 関東の大雪のニュースをジャカルタで見て、今朝東京に戻って来た。大雪の後でよほど寒いかと覚悟していたが、今朝は東京は温かで拍子抜けしてしまった。道端の、雪掻きの後の雪の塊のみが大雪の名残である。家に着いたら昼のニュースで、小沢一郎に近い民主党議員16人が民衆党に会派離脱届を、衆院事務局に新会派結成届を出したと言う。1年生議員14人と2年生議員2人だそうである。離党はせずに会派離脱という、僕には訳の分からない芸当であるが、執行部は「離党せずに会派離脱は出来ない」とあっけにとられた顔をテレビに映し出していた。衆院事務局も、前例がなく取扱いに困っているとの事。会派離脱の理由は小沢一郎に対し「党員資格停止」と言う重過ぎる処分を課し、衆院選でのマニフェストを簡単に放棄して、現執行部は怪しからん、もはや付いて行けない、と言う事のようである。
 理屈はともかく、誰が見てもこの16人は単に小沢一郎への義理立てを小沢に対して証明したもののように見える。今迄にそれ位の借りがあるのか、あるいはこれを良い子の証として今後の取り立てを期待しての事か、何れにしても来年度予算を成立させねばならない微妙な国会運営の時期に、与野党協議どころか与党の足下を崩してしまったのだから、何を考えている16人なのだか見当もつかない。小沢一郎の覚えめでたきを狙って、政局の混乱に拍車を掛けている。日本の国政を大所高所から見る事が出来ず、自分の足元だけを見ているこんな議員達にとても政治家の資質があるとは思えない。所詮は一年坊主の世間知らずなのか、或いは未だ未だ小沢一郎に小遣いを貰わないと生活できない連中なのであろう。
 世論調査では80%の国民が国会での説明を求め、50%の国民が議員辞職が妥当だと言っている小沢一郎の政治とカネの問題は、党の幹部会で「党員資格停止」を決議して民主党倫理委員会に承認を求めたところ、党倫理委員会でまたまた小沢を擁護する異論が多数出て、処分を決定する前に小沢一郎に弁明させる機会を作ることになったそうである。弁明は国民に対してではなく、飽くまでも党内に対してである。本当に次から次へと新たなステップを踏み、小田原評定よろしく時間稼ぎに明け暮れている。この5ヶ月、政治とカネに絡んで出て来るるニュースの殆どは民主党の内輪の話なのである。党内の内輪揉めにもこの体たらくなのだから、外交で何時も後手々々を踏むのは当然である。民主党がもう駄目なのは誰の目にも明らかだが、駄目なら駄目なりに、せめて政権を担っている間はもっとスピード感を持って内政、外交に対応して欲しいと必死に願っている。民主党政権を選んだのは国民自身であるから自業自得なのだが、せめて国益の毀損を最小に留めて欲しいのである。
 話は戻るが、この16人は未だ衆院選マニフェストを実現しようと本気で考えているのであろうか。財源もなきまま、効果がはっきりしない公約に一体何時まで拘るつもりなのであろう。例え野に下っても、先ずは衆院選マニフェストを見直し、財源の範囲内で効率的且つ現実的な政策を再立案する事が今の民主党に最も求められている事の筈である。財源の見通しを見誤った事は率直に認めれば、愚かの誹りは免れ得ずとも潔は良い。ところが、事ここに及んでも未だにマニフェスト貫徹、などと言われれば何を考えているのか、ただの痴れ者としか言いようがない。鳩山由紀夫がこの16人の造反に理解を示している様であるから、同じ知能レベルなのかも知れない。
 鳩山由紀夫と言えば先日の「北方四島返還の見直し」発言の舌の根も乾かぬうちに、今度は普天間移設問題に関連した「方便」発言である。この人の口は縫い付けてでもしまわないと、何時まで経っても口害を撒き散らしそうである。それにしても前首相と言う、国際的にも未だ影響力のある立場にあることがまるで分かっていないようで、嘆かわしい。