baiksajaの日記

目前の一秒を大切に

 節電中の首都圏

 東日本大震災と大津波、そして福島原発事故、多数の火力発電所の自動停止、それに続く点検作業などで首都圏は電力不足に陥り、連日の輪番停電が続いている。幸いこの三連休は停電は免れたが、今日からまた始まったようである。この小刻みな輪番停電が、中小企業に与える打撃がどれほどのものであるかが分からない、大企業の東電批判は先日書いたところである。
 しかし工場でなくとも、いろいろと影響がある。例えば駅やスーパーのエスカレーターが殆ど止まってしまった。特に駅では、最近は改札が跨線橋にある事が多いので、JRにせよ私鉄にせよ、駅の改札に辿り着くのに普通のビルなら2階に相当する位の高さを上がらなければいけない。そこで東京では高齢者や障害者用のエレベーターの他に、一般客用にエスカレーターがあるのが普通になったが、そのエスカレーターが止まってしまった。新しい地下鉄では深度40m、50m、などという深い処に駅があるケースもあるので、流石にそういう地下鉄ではエスカレーターも動かしていると思うが、旧い地下鉄である銀座線などは全ての駅のエスカレーターを止めたらしい。僕は歳の割には階段を上り下りするのは苦痛ではない方だが、それでも余り階段が長いと流石に息が荒れる。
 単にエスカレーターが止まっている事だけではなく、通路が暗くなっていると男にも気持が悪い場所がある。例えば駅構内の地下通路の電気が半減されている。別に周囲が見えない訳ではないが、辺りが薄暗く何となく薄気味が悪い。地下通路が塒のホームレスにはむしろ居心地が良いかもしれないが、一般人は不潔で治安も悪いような錯覚に陥る。今日、震災後初めて電車で出掛けた。久しぶりの外出であった事を差し引いても、あちらでもこちらでも階段を歩かされ、正直少々疲れた。電車も間引き運転をしているし、最寄りの近郊電車では昼間は急行の運行も取り止めてしまった。取引先の事務所を訪問した時には、今日は東京でも最高気温が7.5℃と真冬並みの寒さであったのだが、節電対策で暖房が切れていた。真冬程ではなかったが、やはり随分と寒かった。
 こんな事で不平を言っては被災者には申し訳ないのは百も承知だが、やはり一般の生活にかなりの不便が生じている。政府も東電も、一刻も早く国民生活を平常に復す努力を怠ってはならない。と同時に、今回の大震災を教訓に、災害時のリスクマネージメントを根本から見直す必要がある。民主政権は政治主導でまたまた失敗した訳だが、民主党は当分政権は取れないだろうからまぁ良しとしよう。しかし、東電の危機管理はそうとう箍が緩んでいたと言われても致し方あるまい。東電には二度と同じ轍を踏まぬ様に、日常のメンテナンスと非常時のマニュアルの見直しを徹底して欲しい。