baiksajaの日記

目前の一秒を大切に

 クレムバット

 今日はインドネシアのクレムバットをご紹介しよう。クレムバットと言ったら何が何だか分からないだろうが、実は英語の「クリーム」と、お風呂の意味の「バス」をインドネシア読みするとクレム・バット、つまり「クリーム・バス」と言う事になる。それでも未だ良く分からないと思うが、これは頭のマッサージなのである。
 インドネシアの伝統マッサージの一つであるから、 どこの理髪店でもクレム・バットはやっている。これが頗る気持ちが良いのである。どうやるかと言えば、何だか正体は分からないが相当粘着質の専用クリームがある。最近はこのクリームにも色々工夫が重ねられて、アロエ入りとかジンセン入りとか健康志向の物もあるが、その効用は怪しいものである。その粘着質のクリームを頭の地肌に擦り込んで、マッサージして貰うのである。
 マッサージは、店により、店の混み具合により、顔見知りかどうかにより、後からチップが沢山貰えそうかどうかにより、30分から50分ぐらい続く。最後のほうは首から肩、肩甲骨、両手に及ぶ。インドネシアは体のマッサージも普通は油を使うから、ベトベトの頭を触った手で体のマッサージをすると調度程良い事になる。そして最後はお釜を被る事になる。パーマの時に被る、今でも被るのかどうかは知らないが僕の母親は被っていた、スチームの出るあのオカマを10分ほど被る。そうするとクレムが地肌に染みこんで頭髪の栄養になると言う能書きである。
 今日は夕方時間があったので久しぶりにホテルの理容店でクレムバットをして貰った。定宿などで今までも時々して貰っていたのだが、最近暫くご無沙汰していた。普段は若い美人の理容師だったのだが、今日は何ともムクつけき50絡みの不細工なおじさんが出てきた。クレムバットは若い女性の指でして貰うから効果があるのだと思っていたから余程断ろうかと思ったが、何だか生活に疲れたようなおじさんの顔を見たら気の毒になってそのままやって貰った。それなりに力が強いから、後悔する程のことはなかった。今は頭が至極すっきりしている。
 インドネシアに来るチャンスがあれば、ボディマッサージはボディマッサージとして、クレムバットは一度試して見る価値はあるお勧めである。日本では頭のマッサージは普通はないので、当地に住んでいてもクレムバットを知らないとか、知ってはいるが試した事はないという日本人が意外に多い。ホテルでやっても1時間1800円程度、街でやればその半分以下で出来るからコスト・パーフォーマンスは高い。チャンスのある人は、是非試して見る事をお勧めする。