baiksajaの日記

目前の一秒を大切に

 逗子で昼食会

 今日は中学の同級生が逗子で集まって昼食会をした。逗子はジェットスキーの免許を取ったり、バイクで鎌倉に行く時に通ったり、東京から近いので何度も行っている。でも電車で行くのはそれこそ何十年ぶりで、更に街をブラブラ歩くのは初めてなので、随分と面白い街の顔を沢山発見した。
 先ず、逗子在住の仲間の案内で、駅前の魚屋に行った。もう僕の家の周りには魚屋はなくなり、魚もスーパーでしか買えなくなったので、そこにある魚の種類の多さ、値段の安さに吃驚した。魚も多いけれどお客も多い。逗子に来た目的の一つは、顔も腸も付いたカワハギを買う事だったので、早速二匹買って冷蔵庫に預かってもらった。近所のスーパーでは頭も腸も全部取って売っているので、ちっとも美味しくない。

 次は八百屋に行った。同じ屋根の下に二件の八百屋が喧嘩もせずに並んで入っていて、それぞれ地元の野菜を売っている。魚屋と違って種類は少ないが、立派な地元の野菜が並んでいる。特に、象の足みたいに太くて大きい青首大根には吃驚した。葉っぱも青々と付いたままである。大根の葉っぱを炒めて醤油で味付けして酒のつまみにするのが大好きなのに、近所のスーパーでは滅多に葉付き大根など売っていない。喉から手が出る程欲しかったが、帰りの電車の事を考えて諦めた。その代わりに、器量は悪いが何だか健康そうなトマトを買った。早速食べてみたら、甘くて美味しい上に、仄かに土の香りがした。普段近所のスーパーで買っているトマトは、器量は良いが工場で水栽培で生産されているトマトなのだと、はたと得がいった。

 ひとしきり買い物を済ませ、それから美味しい昼食とワインを平らげて、心地良い海風を浴びながら街を歩けば、こんなバタ臭い家がそこら中に建っている。

 小泉純一郎の父親の家があった。古い和風建築の家だが、敷地は呆れるほど広そうである。

 浜辺に出れば、海開きには未だ少し早くて、海の家の建築ラッシュであった。しかしもう浜には随分と人が出ていて、それ以上に程良い風に誘われて海にはウィンドサーファーが所狭しと浮かんでいた。

 海沿いのイタリアンの店で、またハイボールなどを呑みながらひとしきり談笑に華が咲いた。店の壁際には、これもいかにもイタリア風の、ラテンの薫りのする台所や竈用品が装飾品として飾られていた。

 洒落たイメージでありながら、意外に泥臭い地元の商店が混在した不思議な街、逗子を改めて堪能した一日であった。