baiksajaの日記

目前の一秒を大切に

 腹に据えかねる自転車の横暴

 最近になり、やっと警察も重い腰を上げて自転車の交通違反を取り締まる様になった。と言っても未だここ数日の事である。従来は自転車に腹が立つと言えば、高校生や主婦の携帯片手の不注意運転、歩道での傍若無人な走行、右側を走る逆走や併走、右側からの飛び出しなど初歩的な、しかし危険と言う意味では危険極まりない無謀走行が主であった。
 勿論この手の危険走行が減っている訳ではない。一昨日も、歩道がわざわざ歩行者用と自転車用で真ん中から色分けされていて、頭の上にも地面にも親子連れのマークと自転車のマークが各々書いてあるのに、平気で歩行者用のレーンを走る三人乗り電動補助自転車に乗るバカ母親がいた。僕は先週、青信号で横断歩道を渡っている時に結構なスピードで突っ込んで来た自転車に危うく当たられそうになり、辛うじて身体を捻ってぎりぎり接触を躱わしたものである。この時は女子高生のママチャリであったが、挨拶もなくそのまま行ってしまった。
 ところで3・11を境に、東京では通勤自転車が急激に増えた。そして腹に据えかねる通勤自転車の大部分は、細いタイヤを履いたスポーツタイプの自転車で、歩道は走らないがスピードが桁違いに速い。この自転車が実に横暴で、腹に据えかねるのである。格好が良いからと競技用自転車にブレーキを付けずに走るのが一部で流行っているようであるが、こんなのはもう論外である。レースならいざ知らず、一般道では何時緊急制動が必要になるかも知れないと言うのに、無責任極まりない。およそ大人の発想ではない。こんな連中はどこか急坂の山の上に自転車ごと連れて行って上から突き落としてしまえば、運が良ければ頭でも打って少しはまともになるのではないかと本気で思う。しかし、幸い僕はこの手のバカとは未だトラブルになった事はない。
 僕が腹が立つのは、信号無視である。ここの処毎日、朝や夕方外に出る用がありこの通勤自転車と一緒になるのだが、タイヤの細い自転車に乗る、見るからに通勤の自転車は男女を問わず10人いたら9人は信号を守らない。スピードが速いから、信号を守らなければバイクや車と速さは変わらない。だから何度も同じ人間が全く信号を守らないのを目撃する。中には横断歩道を横断中の歩行者を掻き分けて突き抜けて行く不届き者もいる。
 昨日は余りに度重なる横暴な信号無視を続ける男がいたので、見るに見かねてバイクで追い越し様に「こらっ、信号を守れ」と怒声を放ったら、次の信号で止まっている時にわざわざ僕の側まで寄って来て睨みつけた挙句に、またまた信号無視をして行ってしまった。口髭を生やした30代と思われる男である。追っかけてぶん殴ってやろうかとも思ったが、歳を考えてやっと思い留まった。後から冷静に思えば、足も未だ痛む事ではあり、返り討ちでボコボコにされていたかも知れない。
 一般の警官は相も変わらずの見て見ぬ振りである。今日は環状6号で同じ自転車が何度も信号無視を続けていたのだが、ある信号の先に立っていた警官は目撃しても素知らぬ顔である。片手に赤い信号灯を持った彼は、明らかにバイクや車に狙いを付けていたのである。自転車は捕まえてもキップが切れないから、商売にならないのであろう。しかし警官たるもの、違反を見逃すとは何事かと、一層腹が立つのである。
 以前にも書いた事だが、僕は自転車も16歳以上は免許制にして、無免許走行はもとより、交通違反にはキップを切って罰金を取れるようにすれば良いと思う。勿論免許取得には道路交通法のテストをパスしなければならない。免許制にして違反者にはキップを切る様にすれば、自転車と雖も警官も少しは真面目に取り締まる様になるであろう。目的はあくまでも、違反を犯せば罰金を取られるという自覚を植え付け、もっと交通ルールを守らせる事にある。本音では自転車位はもう少し気楽な乗り物であって欲しいが、昨今の自転車の横暴さとそれに伴う危険を考えると、世知辛くなるのも已むを得ないと思う。当然ながら、15歳以下は現状通り遊具として存続させるのは構わない。
 東京では3・11以降、既に自転車事故で死亡した歩行者が3人いると言う。青信号を渡っているのにあのスピードで何かの拍子にいきなり当たられたら、年配者なら死亡しても何ら不思議はない。これ以上犠牲者が出る前に自転車の安全走行をもっと徹底させないと、自分の事しか考えないバカが増えているから危なくて仕方がない。