baiksajaの日記

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 おめでとう、日本 〜 ワールド・ソーラー・チャレンジ

 オーストラリアで開催されたワールド・ソーラー・チャレンジという世界最大のソーラーカー・レースで日本の東海大チームが2回連続制覇を成し遂げたと言う。日本の技術が世界を制覇した訳で、何とも目出度い事である。参加チームの8割が米国製のソーラー・パネルを使用している中で、東海大チームはパナソニックのソーラー・パネルを搭載していたと言うのだから、尚の事日本に勝って欲しかった。
 このレースはダーウィンからアデレードまでの3,021kmを、オーストラリアの砂漠地帯を突っ切って縦断するもので、1987年の第1回目開催から数えて今回で11回目だと言う。エネルギー源は太陽電池だけなので、朝の8時から夕方の5時までのレースだそうである。当初は自動車メーカーが参加していたようで、初回はGMが優勝、日本勢ではホンダが3回目と4回目に連覇している。その後大学チームなどが主流となり、第六回から第九回まではオランダのデフルト工科大学チームが優勝しているが、2年前の第10回で東海大チームが優勝して、今回連覇した訳である。
 最終的には20ヶ国、地域から37チームが競技に参加したと言う事だが、元々は44チームがエントリーしていたと聞くので、出走までに7チームが脱落した事になる。如何に難度の高い競技であるかが分かる。初日には米国のスタンフォード大学チームが僅差ながらもトップだったので、どうなる事かと少し心配だったが、最後は東海大が優勝を飾ってくれた。
 東海大のソーラー・カーはデザイン的には2009年型と外観は大きく変わっていないように見える。ソーラー・パネルの隙間を従来よりも狭くして軽量化を図ったという事だが、車体にパナソニックと並んで東レの広告が読めたので、恐らく車体にはカーボンファイバーをふんだんに使って軽量化を図っているのだと想像される。しかし車両重量の軽量化はもとより、やはりソーラー・パネルの発電効率、軽量・高効率・高出力の電池、モーターの効率、空気抵抗の低減などの総合的な技術力と、地形に適応しながら発電量と出力のバランスを取って走行させる運転のソフトが求められる筈である。常に発電量をチェックしながらバッテリーが保つギリギリの処で動かさなければならない訳である。こういう先端技術では、日本は未だ未だ健在である事が改めて証明された訳で、なんとも喜ばしい限りである。