baiksajaの日記

目前の一秒を大切に

 大相撲〜二日残して早くも白鳳の優勝

 大相撲九州場所は、未だ二日を残して早くも横綱白鳳の優勝が決まってしまった。新大関琴奨菊が9日目まで全勝で白鳳と並んでいたのだが、一度負けたら連敗から抜けられず今日で4連敗、稀勢の里も初日こそ故鳴戸親方が背中を押したかの様な鬼気迫る勝利でスタートしたが、結局ずるずると今日までに4敗を喫してしまい、残る二日を全勝しないと大関昇進も見送られる事となる。とにかく白鳳に続く力士がいないので、相撲が盛り上がらない。白鳳は綺麗な横綱で、勝ち方も強くて早くて綺麗だから全く文句はないのだが、もう少し優勝争いが熱くならないと場所が面白くない。その責任は偏に大関陣の不甲斐なさにある。把瑠都は4日目までに早々と3敗してしまうし、日馬富士琴欧州も既に5敗、そして4敗の琴奨菊と、4大関は惨憺たる星でる。
 多少の救いは、将来が面白そうな若い力士が次々に入幕している事である。八百長相撲の影響で、多くの力士が角会を追放された影響もあろうが、何事も世代交代は新しい息吹が感じられて好ましい。僕は幕内下位の力士を全て覚えている訳ではないので少しいい加減だが、個人的には、隠岐海、栃の若、碧山、魁聖松鳳山、などが面白いと思って見ている。
 情けなくてイライラするのが贔屓の琴欧州である。今場所は先場所と違い、それほど膝の具合が悪いとも思えないのに、よくもまあコロコロと負けるものである。今日の白鳳戦でも今場所初めて白鳳に大相撲を取らせたぐらいだから地力はあるのだが、下半身が安定しないのと、すぐに慌てるクセが何時まで経っても抜けないのである。この力士は当分、朝から晩まですり足の稽古と、動きの速い撹乱形の力士とだけ申し合いをやっていれば良い。すり足が出来ていないから、何だか飛んだり跳ねたりの軽い相撲になってしまう。稀勢の里戦でもすり足がしっかりしていれば負けていなかったであろうに、自分から土俵を飛び出すような負け方をしてしまった。白鳳を見習うが良い。白鳳は寄り切りで勝つ時でも、勢い余って自分まで土俵から飛び出してしまう様な無様な事はまずしない。すり足が出来ているからである。佐渡ヶ岳親方はしっかり指導してくれているのであろうか。相手が大関だからと遠慮している事はないだろうか。浅田真央ではないが、必要な時には一度奈落に落ちてでも、みっちり基礎からやり直さないと上は望めまい。
 白鳳が、「自分は少しだけみんなより稽古をしている」と場所中に言ったらしいが、他の力士は遥かに弱いのだから白鳳以上にもっともっと稽古をして相撲を盛り上げなければいけない。観客は強くて、しかも精進に励んでいる力士に惹かれるのである。