baiksajaの日記

目前の一秒を大切に

 なでしこジャパン

  今日のアルガルベ・カップのなでしこの米国戦は見応えがあった。前半は観損なったのだが、テレビを付けたら幸い前半は0-0の互角で終わっている。「よしっ、なでしこ、がんばれ!」と気合を入れた。
 ワールド・カップでは何とか同点に持ち込んでPK戦で優勝を攫ったなでしこだが、誰の目にもあの試合では未だ米国と対等の実力には見えなかったと思う。少なくとも僕はあの時にはなでしこの、最後まで諦めない精神力とか、必死に走り回って飛び上る運動量には感動したが、実力が互角には見えなかった。明らかに日本にはツキがあった。だから今日は負けても仕方がない、と言う気持ちが何処かにあったようで、絶対に負けるなと、手に力の入ったデンマークノルウェイ戦よりは気楽に観始めた。
 しかし観ているうちに実感が湧いて来たのだが、今日は本当に互角の戦いをしていた。相手FWのモーガンはとんでもない俊足で、一対一になるとさしものなでしこも抜かれるスピードであったが、彼女も辛くも押さえ込んだ。押しも押されもせずにこのまま引き分けかと言う思いが頭を過ぎり始めた終盤にやっと、宮間の相も変わらぬ物差しで測った様なコーナーキックから高瀬が頭で押し込んで1点を先取し、均衡が崩れた。相手のDFの一瞬の隙を付いた絶妙なコーナーキックと、それにピタリと合わせた素晴らしいヘディングシュートであった。後半38分であったから、却って逃げ切れたのかも知れない。あれが未だ25分位だったら、相手の怒涛の攻撃を防ぎ切れなかったかも知れないと思わぬでもない。
 終わってみれば、番狂わせと言う感慨は少しもない。試合内容が明らかに互角であったこと、ワールド・カップで優勝したと言う自信が選手に落ち着きを与え危機にも冷静な対応を続けていたこと、さらに新手が次々とレギュラーの様に素晴らしいプレーを見せて選手層の厚さを実感させてくれたことなどが、なでしこは今や本当に世界一なのかも知れないと言う印象を植え付けてくれた。試合後の米国チームの監督の談話でも「日本に勝つためには.....」と、なでしこを同等以上に評価する発言であった。
 この勢いで、中一日で大変だとは思うが、是非とも優勝して欲しいものである。与野党は政争に明け暮れ、与党々内はガタガタで身内が身内の足を引っ張り、貿易収支は大赤字で経済は相変わらず低迷、日本の代名詞だった電気も自動車も意気消沈している今の日本に、せめてもの元気を振り撒いて欲しいものである。