baiksajaの日記

目前の一秒を大切に

 ZX-14R試乗記

 今日は予定通りトトロのシュークリームを買って来た。ストロベリーは初めて食べたけれども、僕の中では(1)カスタード(2)ピーチ(3)マロン、がメダルの順位である。勿論ストロベリーも美味しいのだが、趣味の問題である。相変わらず皮が香ばしくて頗る美味しいが、お上品に食べるのには余り向かない。こんなシュークリームである。

 左側がカスタード、右側がストロベリーである。冷たくて強い北風の中を自転車でヨタヨタと行ったのに、友人は忙しさにかまけて殆ど顔も見せず、一言憎まれ口をきいてまた裏に引っ込んでしまった。可愛くない奴である。それでも、この皮作りで特許を取るなど、色々と工夫を重ねてやっと出来あがったシュークリームのようである。
 懸案だったZX-14Rの高速での試乗が出来るようになったので、早速行って来た。外環道の大泉からほぼ高速出口二つ分を往復出来るコースを走らせてくれるらしい。ただし、転倒事故が続いたので先導車がつくと言う。少々鬱陶しいが、仕方がないと諦めて、予約をして乗りに行った。そうしたら有料であった。高速代は別で、3,000円請求された。試乗と言うから無料かと思っていたので少々期待外れであったが、それでも憧れのZX-14Rの高速試乗が出来るのである。費用には保険料などが含まれているから、説明を聞いたら納得した。スーパースポーツバイクは、慣れない人が不用意にアクセルを吹かしたら何が起こるか分からない。よくよく考えれば仕方の無い費用であろう。
 早速先導車に従いて走り出した。ライポジは、ステップが若干高く、ハンドルが若干低いが、基本的にはZZR-1200と同じである。ディスプレイや操作ボタンなどはGTRと殆ど同じなので、違和感は全くない。しかし、エンジンは日頃乗っているZZR-1200とも1400GTRとも全然違う、異次元のバイクである。。先ず馬力がラムエアー圧を加えると210PSと、ZZR-1200より20%以上大きい。フルスケールのメーターは340kmまで刻んであると言う。重量はZZR―1200と殆ど同じ位だが、乗った感覚ではまるで400ccの様な軽さである。更に、ステアリングはスーパースポーツとは思えないほど軽い。そして、加速が桁違いに速い。とにかく、軽くアクセルを吹かすだけで、何の抵抗もなくあっと言う間にエンジンが吹きあがる。うっかりしていればすぐに前の車に追突しそうで、恐い位ある。車体が軽く感じられるのでブレーキングは甘いかと思えば、これもしっかりグリップする。パワーコントロールが2段階になっており今日はローで走ったが、ローでも普通の高速を走るのは恐いぐらいのパワーである。トラクションは3段階の切り替えが可能になっているのだが、その違いを実感するには試乗が短すぎた。バックトラクション・リミッターは少し乱暴に試してみたが、シフトダウンが全く分からないスムースなものであった。このバイクで峠に行ったら、やはりステップは少し高くしておかないと面倒であろうと実感した。
 バイクに乗らない人には分からないだろうが、大型バイクのステアリングは実際には走行中は殆ど動かない。自転車と違って、幾ら力を入れて動かそうとしても動かない。それでもハンドルを動かす感覚で無意識に体重移動をすると自然にバイクがカーブを描く。GTRは重戦車のようなバイクだから、時として少し意識をしないとバイクが勝手に真っ直ぐ行ってしまうが、ZX-14Rはその感覚が本当に軽いのである。余程バランスが良いのであろう。あっと言う間の試乗であるから細かい処は良く分からないが、物凄いバイクであると実感した。
 前から決めていた事であるが、GTRの売却を決めた。2軒で査定して貰ったら、10万円もの値差が出た。これだけ違えば迷う余地も無い。決めた店には明朝引き取りに来て貰う事になっている。4年半乗ったバイクなので、重過ぎて、大き過ぎて、もう乗るのは無理だから売る事にしたのだが、いざとなるとやはり少し淋しいものがある。馬鹿なオーナーに付き合って、高速代1000円の時に11時間45分で1,111kmをひたすら共に走ったバイクである。大事に使って来たから、次の人にも大事にしてやって欲しいものである。