baiksajaの日記

目前の一秒を大切に

 韓国旅行(2)

 (これは昨日書き始めた文章である)
 先ほど羽田に着き、そのまま京急で成田に移動した。折角羽田に着いたのだから、そのまま羽田から香港に行ければ良かったのだが、適当な接続便が上手くとれなかったのである。時間は十分にあったので電車の窓から普段通らない印旛沼の近くの田園風景を見ながら成田入りした。今は成田のラウンジにいる。大体飛行機に乗る日は朝からアルコール漬けで、しかも時間に関係なく機内で食事が出るので最悪の「豚パターン」である。だから成田では物は口にすまいと誓っていたのだが、ラウンジに入った途端に旨そうなカレーの香りに惹かれて、折角の誓いも何処へやら、結局カレーを食べてしまった。飛行機に乗ればまた夕食が出る。今は早速に困ったと思っているものの、後悔先に立たずである。
 さて、韓国旅行の続きである。街は近代化されていて東京にいるようである。車も日本のような小型車が街中に溢れている。現代自動車ショールームを通りかかったが、現代はロゴもホンダのパクリだが、車のデザインもどの車もホンダにそっくりである。現代は臆面も無くホンダをお手本にしているようである。ところがバイクに限って言えば、街で見かけるバイクは極めて少数である。原付に至っては制度上の違いがあるのかも知れないが、まるで見かけない。そして、走っている中型バイクの殆どは荷物を積んで仕事の風である。僕達のような趣味でバイクに乗る人は未だいないらしい。1台だけド派手なハーレーがオーディオの音を目一杯上げて、ライダーは精一杯足を広げてドカドカと走って来たが、後ろから見ればこれも到底キャンプ道具とは思えぬ荷物を沢山積んでいた。未だバイクは実用性一点張りで、今は出来る事なら先ず自動車が欲しい時なのであろう。
 と、ここまでは昨日成田のラウンジで書いたのだが、アップロードするには中途半端なので、後は香港でもう少し付け足してアップする所存であった。香港には予定通り夜の11時半頃到着、早速ホテルに事前に届けさせてあった翌朝必要な書類を開けてみたら、これが全く使い物にならない代物であった。これではブログどころでは無く、結局朝の3時までそこら中に怒りまくり、今朝は7時半から仕事をする羽目になってしまった。東京は時差で香港より1時間早いから、東京の人間も大変であったろうがそれは自業自得である。一番迷惑を被ったのは一日旅をした挙げ句に明け方まで起こされ、また今日も朝から仕事をさせられた僕である。それでも午前中の交渉は何とか無事に纏め、予定よりも時間が掛かってしまったので昼も食べずに空港に駆けつけて先程帰国した。そんな訳で、折角香港に行ったのに香港では一口も物を口にする暇がなかった。香港に行くと言えば、上手い物が食えて羨ましい、と言うのが普通の会話であるから、今回は何とも勿体ない事をした。それどころか流石に今日は疲労困憊である。
 さてさて、話が散漫になっていけないが、また韓国の話に戻ろう。日曜日の夜はソウルで一人であった。韓国のレストランは一人では入れないとは聞いていたが、それがこれほどはっきりしているとは想像していなかった。一人で入れる店はお粥など特定のメニューの店に限られるようである。ところが僕にはその区別がつかないので、日曜日の夜は少々怖じ気づいてしまい、明洞の通りを当てもなく一人でうろついていた。
 夜は昼間とは明らかに雰囲気が違うのだが、人出の物凄さは昼間に負けずとも劣らずで、その人数の多さにはただただ圧倒されてしまう。ところが歩いている人達は平気でぶつかって来るのである。まるで中国と一緒で、こっちが避けないと本当に衝突してしまうのである。もっとも中国人が溢れているので、ぶつかってくるのが韓国人か中国人かの区別は付け難い。ひょっとすると日本人が特別神経質なのかも知れない。物凄いエネルギーと熱気で溢れ返る通りはまるで新宿の歌舞伎町の趣で、通りの両側は商店街であるが、更に通りの真ん中に二列の露店が連なっている。つまり店は4列、通りは三分割されている事になる。そして露店では懲りもせずにルイヴィトンの鞄や、シャネルのタオルなど、ブランド品が正々堂々と二束三文で売られている。日本では見なくなった乞食も未だいた。障害者が自分の障害を見世物にして金をせびっていた。リヤカーが現役であった。リヤカーに大荷物を乗せて、年配の女性が一人で引っ張っていた。韓流スターの様な洒落た身なりの若者達は、そんなリヤカーには見向きもしない。商店の店先には韓流スターの等身大の看板が立ち並んでいる。僕には全く区別が付かないが、日本人の呼び込みには効果があるのであろう。
 結局僕はトンカツ屋に入った。ここは一人分づつ食事が出てくるので一人でも入れると思ったのである。実際、変な顔はされなかった。しかし出て来たトンカツを見てびっくりした。僕の掌三つ分位の、特大のトンカツである。それに少しのキャベツと、アイスクリームのワンスクープ程しか無いご飯が付いているだけである。量に圧倒された事もあるが、トンカツに掛かったソースが何とも言えぬ味で、三分の一も食べられずに店を後にした。やはり韓国では鍋物にかぎるが、一人で入れないのが何とも辛い処である。