baiksajaの日記

目前の一秒を大切に

 オスプレイが遂に上陸

 オスプレイが遂に岩国に上陸した。米軍では既に150機も配備されているそうだから、安全性については幾ら日本側が疑義を唱えてもまともな議論にはならず、何れは押し切られるのであろう。そもそも今の政府を見ていると、そういう問題提起を本気でするかどうかも甚だ疑わしい。他方米軍には他に戦略上の選択枝はないのだから、今更オスプレイ配備をおいそれと引っ込める訳には行かない。従い事故原因の究明も所詮はパイロットの操縦ミスとか整備不良とか言う事で片付くのであろう。素人考えながらどう見ても構造に問題があると思うが、基本的に構造が危険かどうかは議論にもなるまい。米国ですらウィドーメーカーと呼ばれているそうだから、無理がある事は米国も百も承知の筈であるが、だからと言って危険だと認めるとは思えない。偏に消耗の多い乗員が気の毒なだけであるが、それもイラクアフガニスタンでの兵士の消耗に比べれば物の数ではないのであろう。
 輿石東が、安全性が確認されない限り日本では飛ばさせないと偉そうに啖呵を切っているが、何の裏付けもない無責任な発言に過ぎない。前原誠司が地元に配慮せよと政府を非難しているが、オスプレイの配備をどうやって止めるかの具体策を持っている訳ではなく、単なる地元民への人気取りに過ぎない。二人とも腹を括って米国と自らが交渉するといったような気概はまるで持ち合わせていない。口ばかりである。そもそも戦後日本の安全保障をひたすら米国に頼り、自分は一目散に経済発展に注力してドイツと並ぶ奇跡の復興を成し遂げた日本は、今更米軍にとやかく言える立場ではない。言ってはいけないと言う意味ではなく、条約ではとやかく言う権利が認められていないと言う事である。
そこを政治力で何とか抑えられないかと一縷の望みを抱かなかった訳ではない。万が一にも事故をおこして市民に犠牲者が出れば、米軍基地の存続問題に発展し、単にオスプレイの問題に止まらず東アジアの安全保障全般に重大な影響が出ることが懸念されると言う論点で米国を説得出来ないかと思ったのである。更に能力の不足分は、集団的自衛権が発動出来るようにして自衛隊が補足すると言う処まで踏み込むのである。しかし、今の政府の顔ぶれを見ているとそんな交渉が出来そうな人物は一人もいない。本気でそういう外交々渉をしようと言う気概は誰にも感じられない。そもそも玄葉光一郎程度が外務大臣なのだから、一縷とは言え望みを抱いた僕が馬鹿だった。
 結局は予定通りこの秋には23機のオスプレイ普天間に配備されるのであろう。世界で一番危険な米軍基地である普天間周辺で事故が起きない事を祈るしかない。森本防衛相はなるべく海上を飛んで貰うと言っているが、オスプレーが不安定なのはどう見ても離着陸時であるから、陸上を飛ぶよりは海上を飛んで呉れた方が良いに決まっているが、万が一事故が起きる場合にはやはり普天間基地周辺に集中するのであろう。もしそんな事態が起きてしまったら、そして万が一にも市民に犠牲が出てしまったら、普天間移設を具体的な当てもないままに白紙に近い処まで逆戻りさせてしまった鳩山由紀夫は万死に値する。