baiksajaの日記

目前の一秒を大切に

 インドネシア・フェスティバル2013

 昨日、今日と恒例のインドネシア大使館主催のインドネシア・フェスティバルがあったので、夕方覗きに行って来た。昨年は六本木のミッドタウンでやったのだが、今年の場所は同じ六本木でも、六本木ヒルズになっていた。最近の六本木には殆ど縁がないのでアークヒルズと勘違いして初めにアークヒルズに行ってしまい、ウロウロと会場を探したが見つからず、場所を間違えている事にやっと気付く始末で、すっかり爺臭くなったものと少々自己嫌悪に陥った。しかもバイクの駐車場所が見付からず、またウロウロしてしまった。ネットでは六本木ヒルズの下にバイクも駐められるとなっていたのだが、いざ行ってみたら長時間はダメだと言われ、慣れない繁華街の道路をウロウロする羽目になったのである。
 今年は建物の中なので、昨年とは打って変わって人がひしめいていた。インドネシア物産展のようなものが上の階で開かれており、一方地階のテレビ朝日の前のステージではガムランや踊りをやっていた。ステージの合い間にはインドネシアからわざわざやって来たコメディアンが登場し、早口で冗談を連発して会場は大爆笑の渦になる。

 ステージの近くには模擬店が沢山でていて賑やかな事この上ない。インドネシア人が圧倒的に多い。みな久しぶりの故郷の味を大いに喜んでいる様に見える。


 ガムランの演奏は全て日本人によるものであった。二十数人の演奏者が一糸の乱れもなくガムランを弾くのを聞きながら、外国の伝統芸能をここまでものにする日本人が、素晴らしくもあり、また不気味にも思えて来た。先日車を運転している時にたまたまラジオを聴いていたら、ケニヤの民族楽器で単調なメロディーを奏でながらスワヒリ語で何だか物悲しい歌を歌う女性が出ていて、この時も同じ感想を持ったものである。これは日本人が異文化に敬意を払い惹かれていくうちに感化されたものなのか、或いは良いと思った異文化を器用に自分のものにしてしまうのか、僕には良く分からない。やっている事は同じでも、異文化に対する接し方としては正反対な訳である。ケチャッの掛け声を掛ける男性グループも登場したが、こちらも全て日本人だと紹介されていた。日本人は器用だし、とことん完璧を追及するから本場の人も驚くほどの出来栄えではあるが、異文化を尊重する気持ちは忘れて欲しくないものである。


 そんなインドネシアの匂いの中にどっぷり浸かっていたら、花崗岩が貼られた六本木ヒルズの建物が何処かしらボロブドゥールに似ている様に思えて来た。