baiksajaの日記

目前の一秒を大切に

 コンサートニ題

 昨日は新交響楽団と言う、アマチュアながら玄人裸足のオーケストラを聴きに行った。アマチュアオケを聴くのは何年振りであろう。勿論プロには比べるべくもないが、そのレベルの高さには脱帽した。演奏会もお開きに近付いた頃、誰かがすかしっ屁をこいた。強烈な悪習が鼻腔に広がり、思わず吐き気に襲われた。匂いは間違いなく前方から漂って来ているが、前の列には着飾った女性が並んでいる。幸いエアコンが良く効いていて、程なく匂いは飛散し、事なきを得た。芸術劇場は音響も良いが、換気も良いようである。ただ周囲には、僕が犯人と思われたような気がして何とも落ち着かなかった。
 今日は某ヴァイオリニストの演奏会を紀尾井ホールに聴きに行った。会場に着くと、ロビーには大きな花束が並んでいて、まるで素人の発表会のようである。見るともなくみると、何れも大企業の名札が付いた花束なので、財界の大物か財界に影響力のある金持ちの娘なのであろう。これが上手い演奏家なら気にもならないのだが、入場料を取る演奏会にも拘らず演奏には失望させられた。特に、技術的に全く弾けていない曲をプログラムに載せた挙句に惨憺たる音を聴かされた客にとってみれば、大振りの花束の行列は逆効果以外の何物でもなかった。クラシック音楽ではかなり先進国の筈である日本でも、才能はなくとも結局は金次第である程度は活動出来てしまうという事だ。良い楽器を使っているのだろうが、時々倍音が出てしまう事や音程が甘い事に耳を塞げば音色は悪くないのだから、背伸びをせずに身の丈に合った活動をすれば良いのにと思ったものである。