baiksajaの日記

目前の一秒を大切に

 カホンその後

 カホンを衝動買いしてから早や1ヵ月が経った。未だ飽きずに叩いている。大分慣れて来た。一人で叩いていても進歩が無いように思われて、この頃は時々CDに合わせて叩いたりしている。それで気付いた。
 一人で叩いていると、何時もカホンをフィーチャーしたアドリブのソロのような気分に追い立てられて、無理をしていた。しかし元々リズム楽器であるから、基本的には大人しくリズムを取って、時々ちょっとだけリズムを変えて変化を付けるだけに留めておけば良いのである。そう思ったら急に気が楽になって、息が続くようになった。もう一つは、僕は右利きなのだが、左手がリズムを崩す。頭の中ではメトロノームが鳴っているのに左手が合わない。左手が合わない時に右手だけ合わせるのは僕には無理で、結局両手ともリズム音痴に陥ってしまう。そこで左手がリズムを狂わせないように特別気を付けるようにしたら大分ましになった。
 カホンは基本的にコンガのような音である。叩く場所によってかなり音色は変えられるのだが、板を叩くので音がはっきりしている。或る日ナットキングコールのCDに合わせて叩いていたのだが、彼のバラードにはどうしても馴染まない。どうしたら良いのか思案の挙句に気付いた。オリジナルのドラムもワイヤーブラシだけである。そう言えば友人のライヴの時にも、曲によってはカホンにワイヤーブラシを使っていた。早速ワイヤーブラシを買いに行った。色々あってドラムには素人の僕には目移りして訳が分からないので店員に相談した。正直にカホンを叩くだけだと言ったら、本当のワイヤーだと木に傷が付くからナイロンブラシが良いと勧められた。一本だけでいいんだけど、と言ったら二本セットですと二本買わされた。それはそうだろう。ナイロンの太いモノフィラメントが束になった米国製である。余談だが、ワイヤーブラシは使わない時にはワイヤーを柄の部分に収納できる事を初めて知った。
 早速これで試してみたら、自画自賛なのだが、これがまた中々ムードが出る。これでバラードも出来る。この買い物は三日坊主にはならずに当分楽しめそうだ。が、やはり一人で叩いているのには飽きてくる。次はライヴでやってみたいなぁ、と妄想は益々膨らむのである。