お正月三日目〜バイカーの新年会

　今日は鎌倉でバイク仲間の新年会ブランチがあった。僕の仲間のバイクライフはどちらかと言うとバイク以外にはお金を掛けない仲間なので、今日の集合場所も鎌倉のバーガー屋。10時集合との号令だったので9時過ぎに家を出た。今日は昨日と打って変って道が空いている。40分程で杉並から鎌倉の入口に着いてしまった。
　ところが鎌倉市内には乗り入れ禁止とのことで、道がブロックされている。仕方なく鶴丘八幡の方へ直接行く道を諦めて小坪の方へ向かった。小坪の入口から鎌倉へ向かおうとしたのだが、ここでも警官に制止されてしまった。已む無く逗子の方へ回り逗子から海沿いの134号線で鎌倉に行こうとしたが、今度は滑川の交差点で鎌倉方向に右折出来ない。約束のバーガー屋はもうすぐそこなのだが、また直進を余儀なくされた。結局最後は警官に目的地と理由を話して乗り入れ禁止区域に入れて貰ったのだが、規制を事前に知らない者には大層手間の掛る不親切な応対であった。気の弱い人なら諦めて帰ってしまったろう。
　30分遅れで行ってみたら皆同じく苦労したようで、殆どの者が30分以上遅れてやって来た。それでも外人は理屈に合わない事で途中で諦めたりしないので、恐らく一人も落伍せずに目的地に着いたものと思う。こういう時の自己主張は日本人とは桁が違う。言葉が出来ないのも日本ではプラスに働く。因みにこの仲間では常連の日本人は僕一人である。その僕も毎回顔を出す訳ではない。
　事前のメールでは精々10名程度しか集まらないかと思ったが、開けてみれば20数名も集まった。アメリカ人、スイス人、ドイツ人、フランス人、オーストラリア人、フィリピン人、その他諸々、賑やかである。お互いに名前ぐらいしか知らない。仕事や住んでる場所も良く分からない。中には顔は知っているけれど名前が分からない者もいる。新顔もいる。そんな緩い繋がりの人間が、バイクと言うキーワードだけで時々集まって楽しい一時を過ごす。夏には信州に一泊してBBQパーティーもやる。勿論、中にはこの集まりで知り合って仲好くなっているグループもある。
　僕はこういう緩い付き合いも心地よい。もっと緊密な仲の良い仲間も沢山いるけれど、偶にバイクに跨った時だけ顔を合わせて、時には終日一緒に走って、それでも別かれれば次に何時会うかも分からない、しかし一緒にいる時にはお互いに気兼ねなく気心が通う。彼等は自己主張は強いし自分勝手なところもあるが、こちらが気に入らなければ付き合わずに放ぱらかしておいても別に傷付く風もない。この呼吸は欧米人と付き合う時に役に立つ。アジア人は一般にもっとウェットで、突き放すと僻んだりして面倒くさい。その意味で、日本人は正にアジア人である。