baiksajaの日記

目前の一秒を大切に

 今日の組閣発表

 今日、第二次菅内閣が発表された。僅か半年の命の第一次内閣であった。昨日から流れていたニュースに変更は無く、代わり映えのしない顔ぶれが並んだ。問責決議案が上げられていた岡崎国家公安委員長が、既に参院で問責決議されている仙石と馬淵と共に辞任した。岡崎は全く危機管理能力も無ければ、危機意識も薄弱な人物である事が延坪島砲撃事件の時の能天気振りで証明されてしまったから、遅きに失した更迭であった。そもそも日本の公安の元締めに労働組合社会党出身の隠れ左翼主義者を任命する菅直人の政治センスがおかしかった。菅直人自身にも危機管理の意識は薄弱で能力にも欠けるから、この首をかしげざるを得ない人事の奇妙さにも気付いていなかったのであろう。
 この第二次内閣発表に当たっての菅直人の記者会見の様子がテレビで流れていたので、ちょっと見た。菅は、経済、社会保障、外交、等々に問題が山積していて、今は日本の危機であると切り出した。何を今更の枕詞である。日本がこれ程の危機に直面しているのに、内紛に明け暮れて無能無策だったのは民主党であり、鳩山・菅政権ではなかったか。経済、外交、社会保障、その何れも従来にも増してこの一年半で危機が一層深刻になったのではないか。この危機をどのようにして乗り切り、10年後、20年後の日本をどういう形にして行くのかのビジョンが1年半経っても一向に示されない民主政権ではないのか。案の定、今日の記者会見でもその問題認識に対する具体的解決策は全く示されず、何時もの如く綺麗事の羅列のみであった。
 与謝野馨の入閣は、やはり誰の目にも可笑しな人事と映ったようである。奇異に感じたのは僕だけではなかった。中でも昨年の衆院選東京1区で激戦を演じた海江田万里は、その天敵に自分のポストを明け渡す破目になり「人生不条理」と嘆いて見せた。海江田は特に選挙の度に激闘を演じて来た政敵であるから特別不愉快であろうが、海江田でなくともどうして敵陣からわざわざ引っ張って来る必要があるのかという反発は民主党内にも多いと思う。しかも初日にして早速民主党マニフェストに抵触する発言があったようである。予想された事とは言え、初日からそんなではもう党としての政策などは、お好きに切り刻んでくれと言う事か。ともかく、全く理解に苦しむ経済財政大臣の抜擢人事である。
 普通は内閣改造があると内閣支持率も多少なりとも上がるものだが、今回は支持率回復は期待薄であろう。結局は野党に押し切られて仙石、馬淵、ついでに岡崎を切ったに過ぎない。それだけでは格好がつかないので与謝野を目玉に据えたつもりだろうが、余りにも唐突で不合理な人選だけに世間は覚めた目で見ている。誰の目にも菅政権はもう末期症状を呈していると言えよう。そんな亭主の足を引っ張る様に、夫人は天皇、皇后との食事の席の私的会話を講演会で話してしまったと言う。厳しくご法度とされてきた事を、無知とは言え平然とやってしまう無作法ぶりである。そんな総理では両陛下も気が気ではなかろう。日本の将来の為に、早く解散総選挙を打って呉れる事を日々願って止まないのである。