baiksajaの日記

目前の一秒を大切に

 リビア情勢

 北アフリカチュニジアで始まったジャスミン革命と呼ばれる民主化運動は、エジプトのムバラク政権を倒し、バーレーンやイエーメンなどに飛び火しながら、今はリビアで激しい内戦になっている。西側メディアの報道しか伝わって来ないので本当のところは分からないが、カダフィ大佐は昔から相当気違いじみた独裁者なので、殊この件に関しては西側メディアの報道もそれ程遠くはないだろうと思う。一方のカダフィは、民主化を求める反政府勢力をアル・ケイダ率いるテロリストだと主張している。
 そのカダフィだが、テレビにカダフィの顔が映る度に何だか背筋を悪寒が走る。その理由は、彼の目である。カダフィには、サングラスを外した素顔でも眼がない。目全体が黒く虚ろで白目が見えないから、目が無いのと同じで何処を見ているのかが全く分からない、不気味な目をしている。見れば見るほど、目が虚ろで目玉がない、目玉の跡が黒い穴のような顔なのである。アップの顔を見ると、それでも多少白目があるが、黒目が異常に大きくて、その上白目が血走っているから、ちょっとカメラが引けばもう虚ろな目にしか見えない。どう贔屓目に見ても精神異常者の目である。
 その証拠に、圧倒的に優勢な武力と、3,000人と言われる凶暴なアフリカ系傭兵を使って反政府派を容赦なく攻撃しているようである。更には、息子が掌握している空軍のジェット戦闘機を出撃させて、反政府派の拠点を一方的に銃爆撃させていると言うから相当乱暴である。相手は主義主張こそ違え、同じリビア人なのである。武装の貧弱な反政府派は、西側に対して飛行制限空域を設けるように訴えているが、現実には飛行制限空域を設ければ違反した航空機は撃墜しなければ意味が無く、その為には膨大な航空機が必要となるため欧米は俄かには応じられない。それに、今のところ内戦なので、どちらに肩入れするかははっきり宣言していても、いざとなれば簡単に干渉もし難い。今後、カダフィ派が更にエスカレートして航空機による攻撃で虐殺を繰り広げなければ、恐らくは欧米は成り行きに任せる事になろう。
 勢いから言えば誰の目にもカダフィの命脈は尽きている。問題は、何時まで持ち堪えるか、それまでにどれだけの市民の血が流れるか、であろう。それにしても、僕等から見ればリビアという国の国民は皆リビア人だけれど、やはり未だ部族意識が強いのであろうか。カダフィから見れば、自分の部族以外は全て異邦人なのかも知れない。もしそうであるのなら尚の事、民主化と近代化を一緒に実現して、早く平和な民主国家に脱皮して欲しい物である。