baiksajaの日記

目前の一秒を大切に

 今度は前原誠司が外相辞任

 外国人からの政治献金を受けた責任を取って、前原誠司が外相を辞任した。勿論外国人から政治献金を受ける事は日本の政治家として許されざる事である。しかも、外務大臣などという要職にありながら、海外からの干渉に繋がりかねない外国人からの政治献金を受けたというのは不注意きわまりないので、辞任も已むを得ないのかも知れない。しかし、今回はニュースを読み聞きする限りでは金額も些少で単に不注意であっただけのように見える。どうも民主党議員は、議員歴は決して短くないのだろうけれど、野党時代が長すぎて注意力が足りない様である。
 他方国民の側から言えば、外務大臣というのは外国と日本との接点で、外交上は非常に重要なポストである。その日本の対外的な顔が僅か5ヶ月くらいでコロコロと変わってしまって良いものであろうか。今回は野党が問題を騒ぎ立て、民主党の内部からも難しい国会運営を慮った辞任論が出たから、どうせ長くもない政権だからと前原誠司もさっさと辞める事にしてしまったものであろうが、日本の為には決して為にはならないと思う。総理大臣に限らず大臣、特に外国との付き合いがある外務、防衛、経産、国交、などの大臣はなるべく任期一杯はやって欲しいものである。さもないと、外国のカウンターパートも一体誰と話したら良いのか分からなくなり、ひいては日本のプレゼンスが減衰する事になる。
 また、何でも騒ぎ立てて政局にしてしまう野党も如何なものかと思わざるを得ない。今が菅政権の追い込み時だから已むを得ないと言えば已むを得ないが、それにしても二言目には参院で問責決議案だと馬鹿の一つ覚えのように騒ぐ。その結果、日本の国益がまた毀損される事になりかねない外相交代である。別に民主党の閣僚に同情はないが、前原誠司国交相の時は八ヶ場ダムの工事棚上げや高速無料化に際して全く他人の意見を聞かない自信過剰の厭な大臣であったが、外務大臣としてはネオコンと呼ばれる程発言がはっきりしていて頼もしいところもあった。中国やロシアの様に近隣国が剣呑な今、外相にははっきりと言うべきは言う人が望まれる。その意味では、前原外相は他の民主党大臣よりは増しに見えた。少なくとも細川律夫厚労省のようなしどろもどろの馬鹿ではないので、残念ではある。あと何ヶ月続く政権か知らないが、次の外相も日本の国益の為に、声を大にして言うべきははっきりと言って欲しい。中国だ、ロシアだからと遠慮は絶対にしてはならない。
 それにしても菅政権は何時まで政権にしがみ付くのであろうか。野党からの突き上げは已むを得ないが、党内からも政権を脅かすような声が出る様では、最早全く政権を担う資格も能力もない。そんな非力内閣が政権にしがみついているから、次から次へと問題が数珠つなぎに出て来て国政どころではなくなっているのである。今般の外相辞任も元はと言えば、菅直人が未練がましく何時までも政権にしがみついているから起きたと言える。最早一刻も早く解散、総選挙をして貰うしか日本の再生の道は無いのだが。
 ところで総選挙と言えば、「減税日本」は要注意である。有権者は一昨年の民主党のバラ捲きマニフェストに騙された事を改めて思い出して欲しい。減税は可能であれば勿論それに超した事はないが、財政がとことん破綻している今の日本で減税などあり得る筈が無い。勿論冗費の削減、議員や公務員の給与カット、歳出の見直し等で歳出を極力抑える事は絶対に必要であるが、少しでも収支バランスが改善したら先ずは一にも二にも財政の健全化に努めなければならないのが今の日本が置かれている立場である。それが、我々熟年世代が次世代に果たさなければならない義務でもある。それが頭から減税などと言うスローガンでは、初めから眉唾でしかない。河村たかしは元々民主党議員であるから、マニフェスト同様選挙民を騙して当選するのが上手なのかも知れないが、二度と二年前の衆院選の時のような衆愚政治を再現してはならない。名古屋市民、愛知県民は又まんまと騙されたのかも知れないが、国政の衆院選となればもう同じ過ちを繰り返してはならないのである。