baiksajaの日記

目前の一秒を大切に

 秩父の芝桜

 今日は夜約束があり、今外から戻って来た。夜風が酔い覚ましに気持ちが良く、電車に乗るのが勿体なくて郊外電車の二駅を歩いて帰って来た。まだこれから梅雨が来るし一本調子ではないのだが、夜風の心地良い季節になって来た。
 午前中は近所に用があり、夜も約束が入っているので今日は特段の予定は作っていなかったのだが、天気が頗る良い。風もない。こんな日に一日家に籠っていたら黴が生える。と言う事で午前中の用事を済ませ、早お昼を食べて出掛ける事にした。時間が半端なので遠くには行けない。色々考えて、先日余りの渋滞に諦めて、見ずに帰って来てしまった秩父の芝桜を見に行く事にした。
 今日は高速がガラガラである。八王子まで高速を使ったら、文字通りあっと言う間に八王子のICを出てしまった。そこから青梅に出て、またお気に入りの53号線で正丸峠の西に出るコースを取った。53号線は何時も通り空いていたが、今日はやたらにバイカーが多かった。そこかしこでバイカーと擦れ違った。花粉も下火になり、本当にバイク日和になったのである。
 目的地は羊山公園という、横瀬秩父の間にある丘陵地帯である。よほど車が渋滞しているかと思っていたが、今日は羊山公園近隣ですら車の渋滞は皆無であった。みなGW疲れと、明日からの仕事に備えているのであろう。お陰で今日は、軍畑経由などという道草を食わなかったとは言え、2時間も掛らずに目的地へ到着した。
 羊山公園は戦前緬羊を飼育していた場所を公園にしたものの由で、今でも名前の由来の緬羊を観光用に飼育していた。食用ではなく、毛足の長い種類の緬羊である。

 芝桜は確かに素晴らしい。40万株もあるそうである。公園の中は人出が多く、秩父産品コーナーには観光客が押し掛けていて、身動きも出来ない程であった。

 ありふれた芝桜の写真である。どう工夫してもこんな写真しか撮れないのである。悔しいが、テレビや新聞で見慣れた写真しか撮れなかった。確かに手入れは大変だろうし、植物が元々丈のない種類だから造形に苦労すると思う。しかし、多少なりとも期待外れがなかったかと言えば嘘になる。それよりも背後に聳える武甲山、標高僅か1304mしかないと言うのに、その威容は圧巻であった。同時に、大きく抉り取られた岩肌はセメントの原料採取の跡であろうか、何とも痛々しくもあった。

 芝桜を見る事が出来たので早々に引き揚げた。帰りも53号で帰ったが、物凄く飛ばす峠小僧がいたので僕も後を付いて行った。直に里に出てしまうので飛ばせるのは僅か10分位の間であったが、久しぶりにアドレナリンが噴出し、本気でコーナーを責める楽しいライディングであった。今日は芝桜を見る時間も含めて4時間強で往復してしまった。道が空いていると言う事はこれ程気持ちが良いものだと、改めて思った事である。