baiksajaの日記

目前の一秒を大切に

 勇気あるオバマ大統領に敬服

 カメラのマニュアルを色々読み回したが、未だまるで納得が行かない。それでも、試しに撮った今日の月の方が昨日よりは未だ僕のイメージに近い。右側の影の部分には、拡大するとクレーターが見えるようになったりと、多少月の表情が見えるようになった。しかしこの写真はマグレで撮れたもので、実は未だ使い方が全く分かっていない。それと、僕はモーパッサン言う処の老婆のような黄色く萎びた月を撮りたいのである。未だ月が明かる過ぎる。

 下手な写真談義はさておき、オバマ大統領がパレスチナ和平交渉について従来の米国大統領のタブーを破って、イスラエルが主張する現在の領土を否定して、国境を1967年の第3次中東戦争以前のラインに戻すべきであると表明した。ただでさえ黒人の血が混じっていて、ライフル協会に代表される白人右派に白い眼で見られているのに、こんな思い切った事を言って大丈夫なのだろうか。またケネディのように暗殺されるのではないかと本気で心配になる。暗殺に手を染めかねない危険な相手は、米国の白人至上主義者やユダヤ人社会のみならず、9・11テロの真の犯人とまで言われる天下のモサドもいる。あながち杞憂とは断じ得まい。しかも米国金融界を、いや世界の金融界やエネルギー業界を牛耳るユダヤ人社会を公然と敵に回してしまった。米国でも強力な政治力を持つユダヤ人社会を敵に回す事は、今迄の大統領には思いもよらぬ事であったろうに、オバマは敢然と正義を貫く決断をしたものと見える。
 1967年の国境線が妥当かどうかは別として、以前からこのブログで主張しているように現在のイスラエルのしている事は滅茶苦茶であるから、、正義は間違いなくオバマにある。イスラエル北朝鮮と並ぶ世界最悪のテロ国家であって、アメリカの後ろ盾を良い事に、パレスチナの領土を侵食し、今もヨルダン川西岸への入植を続けている。これにパレスチナ武装勢力が抵抗すると、報復と称してガザに侵攻しては、圧倒的な武力で子女老人の区別なく殺戮を繰り返して来た。非武装市民にも平然と発砲してきた。これは一国家によって公然と行われている殺戮テロである。こんな一方的な残虐が許される筈はないのだが、従来は米国が口では批判する事はあっても決して毅然と非難する事はなかったし、国連で非難決議をしようとしても米国が拒否権を行使してしまうので、結局は今日までイスラエルのやりたい放題が通っていた。
 オバマハマスにもテロ攻撃を止めるように要求した。当然である。ただ、ハマスに限って言えば、アル・カイダタリバンと異なり、その攻撃の対象はイスラエルに限定されている。一方的に浸食を続けるイスラエルに対して、武力では全く歯が立たないのでまともな戦争にならず、畢竟テロ攻撃にしか生きる道がない。アル・カイダやタリバンが米国やパキスタンなどで、無差別に米国と米国市民を攻撃する真の意味でのテロリストであるのとは性格が異なり、ハマスにはテロと言うよりはゲリラ的な要素が認められる。だから僕はハマスにはそれなりの同情はあるのだが、やはり無差別に非戦闘員も一緒にしてイスラエル人を殺戮するのは許されない。その意味でオバマの主張は正しいと思う。
 早速ネタニヤフが反論した。国内の事情もあるから反論せざるを得ないのは分かるが、そもそもネタニヤフ自身がヒトラー並みの右派なので、定めしオバマの発言には怒り狂っているであろう。しかし、イスラエルの現在のパレスチナへの侵攻には正義も道理も全くない。同様1967年の第3次中東戦争も単なる侵略戦争であって、戦争に勝ったからと言って今の世の中で領土拡張が認められるものではない。ハト派と言われたラビン首相が未だ存命なら多少は状況も変わっていたかも知れないが、イスラエルでも良識派は暗殺される。ラビンは首相在任中に暗殺されてしまった。ラビン以降の首相は何れもシオニスト右派ばかりであるから、イスラエルパレスチナではやりたい放題を続けて来た。
 今こそオバマに頑張って欲しい。オバマが大統領の時に中東和平を実現しないと、またパレスチナ紛争は泥沼に戻ってしまう。オバマ以外の大統領に、米国のユダヤ人社会の金力に抵抗出来る人物が出て来るとは俄かに想像出来ないからである。その意味で、オバマは単に初代の黒人大統領と言うだけではなく、その豪胆さは稀有の人物かも知れない。