baiksajaの日記

目前の一秒を大切に

 辞任宣言した宰相は、一日も早く辞めるべし

 全地球測位システムの2号機打ち上げ費用の一部を来年度予算の概算要求に入れる事で、今日宇宙開発戦略本部の調査会が合意したそうである。マニフェストにあるバラ捲き公約の財源捻出に四苦八苦して、本当に国力を高める夢のあるプロジェクトの予算を端からカットしていた民主党政権に心底絶望していたのだが、ここ数日の首相の乱心で最早ヤケクソになったかどうか、久しぶりに良い話を聞いた。何とか予算が付いて欲しいと思う。そして、日本独自の精密なGPSが実現して欲しいものである。それには4号機まで必要だそうだから、途中で腰が砕けぬようにしっかり見張っていよう。
 先週の菅直人辞任発表の後のドタバタは、開いた口が塞がらない民主党内部の権力争いである。先週の本ブログでも辞任の時期がはっきりしないのは心許ないと書いたばかりだが、そもそも辞任させると言いながら、覚書には辞任の言葉はなく、辞任の時期もしっかり決めなかった鳩山由紀夫の罪は大である。小沢一郎は辞任の時期がはっきりしない菅・鳩山会談の結果を聞いて「何やってんだか、もう訳分かんねぇよ」と言ったそうだが、その言は正に僕の気持を代弁していた。
 鳩山由紀夫菅直人に負けず劣らず出しゃばるのは好きだが、とにかく詰めが甘くて頭が悪いから、こんな大事な事でも尻切れトンボでまるで締まりがない。挙句の果ては、前総理大臣が現職総理大臣をつかまえて「ペテン師」呼ばわりである。もし、日本の総理大臣が外国の政治家に「ペテン師」と呼ばれたら、日本は宣戦布告をしても可笑しくない程の大侮辱であるが、その「ペテン師」と罵ったのが日本の前総理大臣となれば、もう絶句するしかない。恥ずかしくて外国人の顔は当分正視出来ない。
 それにしても菅直人は一体何を考えているのであろう。一旦「辞任」を口にすれば、少なくとも外交ではその時点からもう誰も菅直人の話に耳を傾ける人はいない、と言う事は先日書いたばかりである。にも拘わらず、ご当人は一旦は来年1月迄の続投に意欲を燃やしたと言う。別に震災の復興も原発の冷温化も、誰も菅直人に責任を持ってやって欲しいなどとは夢にも思っていない。それどころか7割以上の国民が、早くもっと頼りになる人に代わって欲しいと願っている。それはご当人も百も承知であろう。となれば、何をして彼をここまで権力に恋々とさせるのであろう。どう考えても、答は9月の訪米しかない。当人は日本の総理として、何としてもホワイトハウスに招かれたいのであろう。しかしオバマにしても日本国民にしても、冗談ではない。レーム・ダックなどと真剣に話をする外国の大統領が何処に居ろう。そんな総理に訪米されたら、僕達日本人はどんな顔をしていたら良いのか。
 そもそも菅直人は日本の総理大臣という職を何だと思っているのであろうか。国益を顧みずに私利私欲、この場合は金と言うよりは権力欲であるが、に溺れている、前代未聞の情けない男である。さらに耳を疑うのは、実質は野党に与党の一部までが組みしてあわや不信任案可決か、という処まで追い詰められた菅直人なのに、総理辞任後の自分の後任に影響力を残して置きたいが如き発言なのである。自分の後釜は若い人と、暗に年配者を除外しようとしている。所詮は民主党内部の話だからどうでも良いが、放っておけば後任を指名しかねない勢いである。現役時代が救いのない無能宰相であるのに、その無能な男が院政を布くなどと本気で思っているようなのだ。信じ難い権力への未練である。
 流石に周囲も菅下ろしに動き出した。菅辞任発言の当日には未だ菅を庇っていた岡田克也枝野幸男が、その夜菅直人が1月迄の続投を口にし、野党のみならず党内からも強硬な反発が出、ついには鳩山由紀夫が「ペテン師」呼ばわりするに及んで、翌日には早期退陣を言いだした。側近に梯子を外されて、いかに図々しい菅直人も1月までの続投には言及しなくなったが、それでも何だかだと理屈をこねて8月迄の延命を図っているようである。腹の中では、8月まで生き延びればまた何が起きるか分からない、あわよくば9月の訪米だって夢ではない、と思っているのであろう。とにかく今は、一刻も早く菅直人自身の口から、先ずは辞任の時期をはっきり言わせ、願わくばそれをなるべく早期にさせる事が内政、外交何れにも肝要である。ただでさえ震災と原発事故で遅れている重要懸案事項を、今度は人災で、それも総理大臣の往生際が悪いだけで、これ以上遅らせる事があってはならない。
 とにかく、菅直人の政権がこれ以上長くても何も良い事はない。一刻も早く菅直人を下ろす事だ。それから先の事は、皆で色々考えれば良いが、菅直人が居座っては百害あって一利もないのは先日も書いた通りである。こんな国益をも顧みない逆賊宰相には、今月中と言わず今週中にも辞任して欲しいものである。