baiksajaの日記

目前の一秒を大切に

 行き止まりに迷い込んだ日本

 今朝の東京は涼しかった。成田でリムジンバスを降りた時には外気がヒンヤリと心地よかった。それがターミナルに入ったら、中の方が温度が高い。節電でエアコンの設定温度が高い事もあろうが、建物の中よりも外の方が涼しいのであった。今日から8月だと言うのに、まるで今の日本を象徴するような涼しさである。
 そんな今朝の全国紙に載った7月末の世論調査の結果では、回答者の三分の二が今月中の菅直人の辞任を望んだと言う。内閣の支持率は20%を割って民主党政権になってからの最低を記録し、不支持率はほぼ四分の三に達している。民主党支持層に限っても、48%が菅直人の8月中の辞任を求めているそうである。世論調査と言うのも余り信用できない面も確かにあるが、無作為抽出の電話でのアンケートと言うし、ある程度の世論は反映していると思って間違いあるまい。これだけ数字がはっきりしていれば、国民が何を望んでいるかは明白である。
 ところが、当の菅直人赤字国債法案が成立しなければ続投するが如き発言をしているという。新しい政策に意欲を燃やしたり、何やかやと理屈をつけては延命を図っている菅直人だから、今更何を言い出しても驚きはしないが、自分の政権の延命が脅しになると知っていて延命を図るところに得もいえぬ不気味さを感じる。菅直人は、国民が、大部分の国会議員が、自分の政権が延びるのを嫌がっているのを熟知していて尚且つ延命を図っているのである。口では色々と綺麗事を並べているが、そこには国益に対する配慮、国民に対する慮りは微塵もないし、災害被災地の復興も己の政権の延命に比べれば二の次である事がありありと見て取れる。一体何を目論んでいるものか。以前本ブログで菅直人を平成のヒトラーと名づけたが、平成の妖怪と呼ぶ方が相応しいのかも知れない。
 第三次補正予算案の議論は民主党執行部が自ら封じたそうである。民主党執行部も、菅直人が第三次補正予算作成を続投の口実にするのを避けたいのだと言う。しかし出口の見えない政局に明け暮れて、外交はもとより内政ですら空転が続く現政権は百害あっても一利もないではないか。民主党政権を選んだ国民に責任があるとは言え、この政権がこれ程酷いとは、当時は誰も想像もしなかったであろう。多くの日本人が今、「後悔先に立たず」という諺をいやと言うほど実感しているのであろう。
 夕方のジャカルタは、先週のバリとは大違いで、東京ほどではないにせよ酷く蒸し暑い。そのインドネシアでは今日から断食が始まった。日の出前から夕方6時頃の日の入りまで、皆一切飲み食いを絶つ、過酷な月である。そんな苦行の断食が開けると、嬉しい楽しい回教正月が来る。だから誰もがそれを楽しみに頑張るのであろう。僕には断食に付き合う義理は無いが、せめて夕方の6時ごろには運転手に断食開けの水とスナックを摂る時間をあげる程度には気を遣っている。